空母「クイーン・エリザベス(R08)」がスエズ運河を抜け、海上自衛隊と初訓練を実施し、日本を拠点とする空母「ロナルド・レーガン(CVN-76)」とも相次いで訓練を実施しました。クイーン・エリザベスはこれからオマーンに寄港しますが、初のパトロールがいよいよアジアに入ってきた感を受ける出来事です。
防衛省は2021年7月11日(日)と7月12日(月)の2日間、アデン湾に派遣する護衛艦「せとぎり(DD-156)」がクイーン・エリザベス空母打撃群(CSG21)と海賊対処共同訓練を実施したと発表しました。空母「クイーン・エリザベス(R08)」が5月22日(土)にポーツマスを出港して以来、初めてイギリスが主力のCSG21と自衛隊による訓練を実施しました。2月の日英外相・防衛相による「2+2」で議論、合意を踏まえて訓練が調整され、今回、イギリスが主力の空母と自衛隊による初めての共同訓練に至りました。
この共同訓練には、海自から「せとぎり(DD-156)」だけでなく、P-3C哨戒機も参加。CSG21は、「クイーン・エリザベス(R08)」に加え、出港後に編隊を組んだ45型駆逐艦を除く23型フリゲート、タイド型給油艦、補給艦に加え、アメリカ海軍「ザ・サリヴァンズ、オランダ海軍「エバーツェン」が参加しました。写真撮影、洋上補給訓練などを実施しています。
空母「クイーン・エリザベス(R08)」はこの自衛隊との訓練の前後に、アメリカ軍のアフガニスタン撤退を支援する空母「ロナルド・レーガン(CVN-76)」、同海域に展開するワスプ級強襲揚陸艦「イオー・ジマ(LHD-7)」とインド洋で訓練を実施した模様です。横須賀を拠点とするアメリカ海軍の空母がアジアに向かうクイーン・エリザベスに、これからの土地について教鞭を執ったのかもしれません。