シコルスキー・ボーイング連合、FLRAAプログラムにデファイアントX提案

シコルスキー・ボーイング連合、FLRAAプログラムにデファイアントX提案

ニュース画像 1枚目:デファイアントX イメージ
© Sikorsky
デファイアントX イメージ

シコルスキー・ボーイング連合は2021年9月7日(火)、アメリカ陸軍の将来型長距離攻撃航空機(FLRAA)プログラムで「DEFIANT X(デファイアント・エックス)」を期限より早く提出したと発表しました。FLRAAプログラムは、UH-60ブラック・ホークの2030年代の退役を見据え、更新機材として開発が進められています。FLRAAプログラムは現在、シコルスキー・ボーイング連合のデファイアントX、ベルのV-280バロー、2機種が選定の過程に残っています。

デファイアントXの外見的な最大の特徴は、ヘリコプターで高速飛行を実現するため「アドヴァンスト・ブレード・コンセプト・ローター(ABCローター)」と呼ぶ二重反転式ローターを採用。テール部分には後ろ向きにファンを備えたリアファンも備えています。機体の横幅や長さなどを含め、既存の施設の利用が可能で、パイロットや整備士の訓練期間の短縮、コストなどライフサイクル全体の費用面も考慮に入れた設計が進められています。

ニュース画像 1枚目:外観の特徴の1つ、テール部分のリアファン
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外観の特徴の1つ、テール部分のリアファン

デファイアントXは、「SB>1 DEFIANT(SB>1 デファイアント)」として試験機が製造され、2019年3月に初飛行。これ以降、さまざまな任務に対応できる飛行範囲を着実に拡げています。デファイアントでの飛行試験の結果を反映させながら、アメリカ陸軍へ提案されたデファイアントXは機能を拡張させている模様です。

ニュース画像 2枚目:試験飛行するSB>1 DEFIANT
© Sikorsky
試験飛行するSB>1 DEFIANT

シコルスキー・ボーイング連合は提案の提出にあたり、コメントを発表。デファイアントXは、ブラック・ホークと同様の任務環境での運航が可能な一方、大きく改善されたポイントとして速度、生存性、パワー、操作性に加え、整備面でも優位性があり、ライフサイクルコスト削減につながると説明しています。インド太平洋地域を含む厳しい環境での運用にも対応できる選択を提示したと自信をみせています。

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