74年の歴史に幕、アリタリア航空 機体デザインヒストリー

74年の歴史に幕、アリタリア航空 機体デザインヒストリー

ニュース画像 1枚目:パール大山さん 1981年8月30日撮影 I-DEMO ボーイング747-243B アリタリア航空
© FlyTeam パール大山さん
パール大山さん 1981年8月30日撮影 I-DEMO ボーイング747-243B アリタリア航空

1947年に設立されたアリタリア-イタリア航空が2021年10月14日、74年の歴史に幕を下ろしました。2001年に起きた同時多発テロ以降、経営状況の悪化が続き、さまざまな再建の試みが行われてきましたが、ついに終焉を迎えました。「アリタリア」とはイタリア語で「翼(アリ)」と「イタリア」の造語であり、「イタリアの翼」という意味が込められた航空会社でした。また、その機体塗装デザインは「アリタリアカラー」と呼ばれ、シンプルな中にもしっかりと存在感を示すものでした。終焉を迎えた今、アリタリア航空の機体塗装デザインを振り返ります。

■1947年(創業時)

ニュース画像 1枚目:Y.Todaさん 1969年5月19日撮影 I-DIWG ダグラス DC-8-43 アリタリア航空
© FlyTeam Y.Todaさん
Y.Todaさん 1969年5月19日撮影 I-DIWG ダグラス DC-8-43 アリタリア航空

創業時は、尾翼にイタリア国旗をイメージするデザインで、胴体にはブルーのストライプが採用されていました。

■1969年(アリタリアカラー)

ニュース画像 2枚目:Hariboさん 2004年4月21日撮影 I-DISD ボーイング777-243/ER アリタリア航空
© FlyTeam Hariboさん
Hariboさん 2004年4月21日撮影 I-DISD ボーイング777-243/ER アリタリア航空

2021年の最後まで引き継がれた「アリタリアカラー」と呼ばれる塗装は、1969年に登場しました。イタリア国旗のカラーである「緑・白・赤」を使ったシンプルなデザインですが、非常に印象に残るものでした。

■2008年(アリタリアカラー マイナーチェンジ)

ニュース画像 3枚目:シグナス021さん 2021年9月5日撮影 EI-EJH エアバスA330-202 アリタリア航空
© FlyTeam シグナス021さん
シグナス021さん 2021年9月5日撮影 EI-EJH エアバスA330-202 アリタリア航空

40年前に登場したアリタリアカラーを引き継ぎ、尾翼デザインが胴体に流れるように変更が施されました。2021年の終焉を迎えるまで、この塗装デザインのままの機体も数多く存在しました。

■2015年

ニュース画像 4枚目:wunalaさん 2018年7月12日撮影 I-DISU ボーイング777-243/ER アリタリア航空
© FlyTeam wunalaさん
wunalaさん 2018年7月12日撮影 I-DISU ボーイング777-243/ER アリタリア航空

2015年に誕生した機体デザインです。当時、エティハド航空からの出資を受けたタイミングで登場しました。胴体に描かれていたグリーンの帯がなくなり、尾翼のデザインが胴体後部に回るこむようになりました。胴体はパール系の白で塗装され、後方には縦のストライプ状に白いループが描かれています。2021年の終焉時には、この新しい機材デザインに塗装されなかった機体も数多く見かけられました。

アリタリア-イタリア航空の終了に伴い、イタリア政府は国営の航空会社として、ITAエアウェイズ(イタリア・トラスポルト・アエレロ:ITA)の運航を10月15日から開始しています。2022年3月までに日本への就航も計画されており、その乗り入れが楽しみです。

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