P&W製エンジン搭載のボーイング777、JALとANAがアメリカへフェリー開始

P&W製エンジン搭載のボーイング777、JALとANAがアメリカへフェリー開始

ニュース画像 1枚目:那覇空港に駐機されていた「JA773J」 (ららぞうさん 2021年12月13日撮影)
© FlyTeam ららぞうさん
那覇空港に駐機されていた「JA773J」 (ららぞうさん 2021年12月13日撮影)

プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製のPW4000エンジンを搭載するボーイング777型機が日本からアメリカへのフェリーが始まりました。国土交通省航空局は2021年2月21日(日)付で、同型エンジンを搭載する日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)に運航停止を指示し、それ以降は飛行していません。このほど、アメリカ連邦航空局(FAA)がフェリー便など定期便以外の移動について、安全性を担保した上で承認したことを受け、航空局も同様の判断を下し、JAL、ANAともアメリカへのフェリーを始めました。

JALは12月16日(木)に那覇に駐機していた機体記号(レジ)「JA773J」を中部国際空港(セントレア)に移動させ、ホノルル国際空港を経由してヴィクターヴィルのサザンカリフォルニアロジステクス空港までフェリーしました。

ANAは12月20日(月)に羽田に駐機していたレジ「JA702A」をアンカレジ経由でアメリカ本土へと輸送しています。

ニュース画像 1枚目:離日するANAの「JA702A」 (いんちゃんさん 2021年12月20日撮影)
© FlyTeam いんちゃんさん
離日するANAの「JA702A」 (いんちゃんさん 2021年12月20日撮影)

P&W製のPW4000エンジンを搭載するボーイング777型をめぐっては、2月にユナイテッド航空が運航するデンバー発ホノルル行きUA328便が離陸直後に右エンジンのインレット分離と、それに伴うエンジン破損のインシデントが発生。それを受けてFAA、航空局が飛行停止措置の判断を下しています。FAAは、フェリー便の運航は認めたものの、旅客便での運航再開は12月現在、認可していません。航空局もフェリーは認可したものの、旅客便の再開見通しは立っていないとしています。

なお、運航停止措置の対象となっている系列のエンジンを搭載した機体は、JALが13機、ANAが19機保有。今回のフェリーにより両社1機ずつ減り、JALが12機、ANAが18機となりました。

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