アメリカ空軍KC-46Aペガサス、24時間超フライト達成 長時間任務に対応

アメリカ空軍KC-46Aペガサス、24時間超フライト達成 長時間任務に対応

ニュース画像 1枚目:24時間飛行に乗務した隊員たち
© U.S. Air Force photo by Airman Brenden Beezley
24時間飛行に乗務した隊員たち

アメリカ航空機動軍団(AMC)は2022年5月5日(木)から5月6日(金)にかけて、KC-46Aペガサスによる24時間超のフライトを達成したと発表しました。AMCによる最長の飛行時間の記録にもなりました。長時間の飛行により、アメリカ空軍が世界各地で活動するにあたり、空中給油能力の試験が実施され、単なる記録だけでなく、この機体の活用法の広がりにも貢献する出来事でした。

24時間超の飛行にあたり、計画は数週間をかけ、AMC、製造したボーイング、第22空中給油航空団(22ARW)をはじめとする飛行隊の協力を得て、策定されました。飛行計画の柔軟性の維持、運用上のニーズ、飛行エリアの異常気象、これまでに実施したことのないフライトを実現するための後方支援の課題など、課題をクリアしながら実現に至りました。

ニュース画像 1枚目:コクピットの様子
© U.S. Air Force photo by Airman Brenden Beezley
コクピットの様子

24時間のフライトは計6名のパイロットが2名ずつ4時間のシフトを組み、機内で休息を取りながら、任務に当たりました。さらにブームオペレーター3名、フォトジャーナリスト1名、医師1名の計11名が乗務。長時間飛行の実現にあたり、搭乗員の健康も重要な課題で、機内には医師が乗り込み、乗務する隊員たちの健康状況も注意深く監視されました。特に、操縦には必要に応じて交代できるバックアップ・パイロットが常に待機し、十分な休息と任務の安全性を確保しながら、シフトが組まれました。

ニュース画像 2枚目:機内で休息スペースを用意する隊員たち
© U.S. Air Force photo by Airman Brenden Beezley
機内で休息スペースを用意する隊員たち

また、長時間の飛行中、接続のみで実際の給油を行わないドライコンタクトを別のKC-46Aと実施し、アメリカ海兵隊のF-35ライトニングIIの4機に給油、その後にKC-46Aから給油を受けました。航路はアメリカ東と西海岸を周遊した9,000マイル以上を移動し、AMC史上最長の飛行を達成しました。

ニュース画像 3枚目:夜間飛行時に別のKC-46Aから空中給油を受ける様子
© U.S. Air Force photo by Airman Brenden Beezley
夜間飛行時に別のKC-46Aから空中給油を受ける様子

今回の飛行で収集されたデータは、KC-46Aの長時間飛行の実現可能性、制限、潜在的なリスク、メリットを判断するために活かされる予定です。AMCは今後の任務で長時間に渡る任務をどのように実施することが最善かを特定し、リスクを特定しながら軽減策を講じ、長時間任務にも耐えられる準備を進めていきます。

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