陸自UH-60JAヘリ 訓練飛行を再開、4月の事故原因は不明

陸自UH-60JAヘリ 訓練飛行を再開、4月の事故原因は不明

ニュース画像 1枚目:陸上自衛隊のUH-60JA多用途ヘリコプター
© FlyTeam ニュース
陸上自衛隊のUH-60JA多用途ヘリコプター

陸上自衛隊の陸上幕僚監部は、2023年6月30日からUH-60JA多用途ヘリコプターの訓練飛行を再開しました。4月6日に発生した沖縄県・宮古島付近の海上で高遊原分屯地(熊本県)第8飛行隊 第8師団所属の同ヘリ「機体記号:43106」が消息を断つ航空事故以降、同型機は災害派遣・緊急患者空輸などの任務飛行を除き、飛行を停止していました。

事故から約3か月が経過し、機体の健全性を確保するための入念な点検と、操縦士などに対する必要な教育が終了したことを受け、任務飛行以外の訓練飛行を再開しています。具体的な点検内容は、“機体の異常”を起因とした考え得るさまざまな事故要因を検討したとのこと。エンジン系統、油圧系統、操縦系統(動力伝達・ローターなど)、燃料系統、航法系統(コックピットの各計器の表示点検)に対し、部品に亀裂、破損、取り付け不良の確認や、摩耗状況の点検を実施しています。また、UH-60JAの全操縦士に対しては、緊急操作手順などの教育を実施したことを明らかにしました。

駐屯地が所在する一部自治体からは、事故原因が究明されていない中においては駐屯地内の飛行に限定することを要請。これを受けて陸自では、操縦技術の練度維持に最低限必要な“ホバリング訓練などは駐屯地内の飛行場、および離着陸訓練のための飛行場内外場周飛行経路における訓練”のみを行うと説明しています。

陸自は事故原因について、フライトデータレコーダーの解析を含め、事故調査を行っている最中であり、何ら確定的に申し上げられる段階にない、としています。

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