運輸安全委員会、JA135Eの重大インシデントでEASAに安全勧告

運輸安全委員会、JA135Eの重大インシデントでEASAに安全勧告

運輸安全委員会は2013年9月27日、学校法人ヒラタ学園航空事業本部の2009年3月28日に沖縄県慶良間列島でEC135T2、機体記号(レジ)「JA135E」の重大インシデントについて、報告書を発表しました。

このJA135Eは、救急患者輸送のため、久米島場外離着陸場を離陸、沖縄本島の首里場外離着陸場に向けて海上を飛行中、左エンジンが停止したことから目的地を那覇空港に変更、着陸したもの。機長、整備士、搭乗していた医師、看護師、救急患者と付添人に負傷者などはありませんでした。

このインシデントでは左エンジン内部が大破。左エンジンの燃焼室のインジェクターが閉塞し、燃料噴射が燃焼室上部に偏り、上部構造に集中的な過熱を引き起こしエンジン内部が破損したものと見ています。このインジェクターの閉塞は、燃料噴射口付近の加熱に粘性を帯びた殺菌剤に海塩が堆積したことによるものとしています。

これを踏まえ、運輸安全委員会はヨーロッパ航空安全局(EASA)に対して安全勧告を行っています。これはユーロコプター、ターボメカに対し、同型式の回転翼航空機が使用される環境、殺菌剤の特性を両者が協力して検証、殺菌剤の用法、用量、使用上の注意を周知するように指導することを求めています。

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