787で実施したecoDemonstratorが終了 2015年は757でテスト実施へ

787で実施したecoDemonstratorが終了 2015年は757でテスト実施へ

ニュース画像 1枚目:ボーイング・フィールドを離陸するZA004 787
© Boeing
ボーイング・フィールドを離陸するZA004 787

ボーイングは787テスト機ZA004で実施している「ecoDemonstrator787」のプログラムを実施しています。この787では、地上の交通機関で使用されている持続可能なバイオ燃料「グリーンディーゼル」を使用した世界で初めてのフライトが2014年12月に行われています。

また、日本航空(JAL)をはじめ国立環境研究所、気象研究所、ジャムコ、JAL財団が実施している大気観測プロジェクト(CONTRAIL Project)では、この787を活用して飛行中に外気のCO2濃度を測定、12地点で機外の大気を採取し、実験室に持ち帰ってCO2を含む数種類の温室効果ガスの分析、CO2に加えメタン(CH4)濃度も連続測定できる装置「MME (Multimode Measuring Equipment)」での測定などが行われています。

このほか、ロックウェル・コリンズと3DのヘッドアップディスプレイでのGPSに基づいた障害物、空港での位置、高度、方位、ピッチ、高解像度の情報のデータベースのシステム検証などが行われています。

11月と12月に21フライトを実施し、25件以上の技術テストを行いました。ボーイングのスタッフは数年に渡ってその計画を練り、文字通り実際に飛ぶことに喜びを覚えているそうです。ボーイングのマイク・キャリカー機長は、ワイヤレス・タブレット端末のテストをコクピットで実施したほか、フライトのうち10フライトは「グリーンディーゼル」での飛行でした。

なお、ボーイングは2015年、「ecoDemonstrator」プログラムで757を使用し、TUIトラベル、NASAと環境テストを実施する予定です。特にTUI塗装の757で実施する試験は、垂直尾翼の制御を評価、改善するテストで、重量減につながることが期待されています。

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