防衛省は2015年7月17日、新多用途ヘリコプター「UH-X」の開発事業者について、富士重工業を選定したと発表しました。富士重工はベル・ヘリコプターとの共同開発でBell 412を基にしているとみられ、既存機の改造開発を行う提案でした。
防衛省では、多用途ヘリコプターUH-1Jの後継機として新多用途ヘリコプターの開発を目指しており、効率的な開発を進めるため、国内企業と海外企業が共同で行う民間機の開発と並行して実施することを前提として、事業者の選定作業を進めていたものです。
選定理由については、第1段階評価として、提案が必須要件事項を満たすか否かを評価するもので、川崎重工業とエアバス・ヘリコプターズの提案もこれを満たしていました。第2段階評価は、実現可能性、納入に要する期間、機体の性能、陸上自衛隊に対する補給整備上のポリシーと後方支援体制の構想、ライフサイクルコスト、国内生産・技術基盤への寄与と国内外の民間市場への展開の7要素から総合的な評価を行いました。