KC-46A EMD-2、ドローグ・ホースとフライングブームを展開

KC-46A EMD-2、ドローグ・ホースとフライングブームを展開

ニュース画像 1枚目:胴体後部下面のCDS(Centerline Drogue System)からホースを展開するKC-46A EMD-2
© Boeing photo by John D. Parker
胴体後部下面のCDS(Centerline Drogue System)からホースを展開するKC-46A EMD-2

アメリカ空軍が開発中のKC-46Aペガサス空中給油機の試作2号機(EMD-2)が、2015年10月8日にドローグホース、10月9日にフライングブームの展開試験を実施しました。

KC-46Aは、ヘリコプター以外のアメリカ空軍機が採用するフライングブーム式空中給油と、空軍のヘリコプターや海軍・海兵隊機が採用するプローブ&ドローグ式空中給油の2方式に対応しています。

フライングブームは毎分1,200ガロンの給油が可能な方式で、胴体後部下面に1基装備されています。また、毎分400ガロン給油できるドローグ装置は、胴体後部下面(CDS)と両翼下(WARP)に3基装備しており、同時に3機の航空機に給油が可能です。

KC-46Aは空軍機のみならず、アメリカ軍機すべてのグローバル・リーチ能力を保障するため、1回のミッションで両方の給油を行うことができます。アメリカ空軍は、2011年2月にボーイングと179機を調達するための開発契約を結び、2017年8月までに18機のKC-46Aと支援機器を配備できるよう試験を進めています。

準同型機と呼べる航空自衛隊のKC-767Jは、胴体後部下面のフライングブーム1基のみです。新たに採用するKC-46は、空自機やアメリカ空軍機への給油であればフライングブームしか必要ありませんが、アメリカ海軍機・海兵隊機への支援も考えてプローブ&ドローグ式に対応するのか注目されます。

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