カンタス航空は同社の創設95周年を記念し、1960年代の塗装を施した737-800、機体記号(レジ)「VH-VXQ」の運航を開始しました。「レトロ・ルーII (Retro Roo II)」は、カンタス航空が1959年から1961年にかけて707に施したデザインです。
707はボーイングが開発したジェット機で、747が航空旅行を大衆化する以前に、長距離旅行に革命をもたらしたとされる機体です。現在でも707をベースとしたE-3セントリーとして、アメリカ空軍、フランス空軍、サウジアラビア空軍で運用されています。
カンタス航空はアメリカの航空会社以外では初めてこの機体を運航し、太平洋路線でこの機種を使用した初めての航空会社でもあります。当時は、シドニー/サンフランシスコ線で使用されました。
また、カンタス航空は当時の航空各社が競い合った世界一周路線に707を使用した初めての航空会社でもありました。空の貴婦人、スーパー・コンステレーションで127時間のところ、707は70時間と4発ジェット機の速さを示しました。
カンタス航空は95年の歴史は、同社に勤務した多くのスタッフの献身と情熱に支えられており、航空史に輝く技術的なことを含む挑戦が続けられてきたとコメントしています。今後も2017年には787を導入するなど、カンタス航空は新たな挑戦を続けるとしており、挑戦と同時に同社を築き上げた脈々と続く歴史を記憶に留めたいとしています。
カンタス航空はこれにより、2014年に運航を開始した737-800の「VH-XZP」のレトロ・ルーIと、今回のレトロ・ルーIIで95周年を祝います。
■カンタス航空のボーイング 707について「Qantas Boeing 707」