羽田の機能強化策、各滑走路の使用便数を調整 着陸料は低騒音機が有利に

羽田の機能強化策、各滑走路の使用便数を調整 着陸料は低騒音機が有利に

ニュース画像 1枚目:南風時の新到着経路、進入開始高度など
© 国土交通省
南風時の新到着経路、進入開始高度など

国土交通省航空局は、2016年7月28日(木)に開催した「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」で、羽田空港機能強化に向けた都心上空を利用した航路について関係自治体の了解を得ました。

これにより、国が羽田空港の誘導路、航空保安施設などの整備を行う工事費、環境対策費の予算措置を行い、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに年3.9万回の発着増に備えます。

今回の自治体からの了承を得るにあたり、航空局は第1フェーズ、第2フェーズとして開催した説明会での意見を受け、当初示した南風時の飛行経路案、進入開始の高度を引き上げるなどの一部修正をすでに提示しています。

さらに南風時のB滑走路の出発便数を削減を中心に、A、B、Cの各滑走路の使用便数の調整しました。当初案では、到着がCに31機、Bに13機でしたが、調整後はCに30機、Bに14機とします。また、出発は当初案でBが24機、Aが22機でしたが、調整後はBが20機、Aが21機、Cが5機とします。

また、北風時の到着経路でも工夫を加えます。現在は木更津上空からA、C滑走路を使用するよう直線的に侵入していますが、海ほたるに設置している地標航空灯台「ランドマークビーコン」の明るさを10倍に引き上げます。これにより、好天時はA滑走路への到着時に富津沖の海上ルートから侵入し、着陸出来る様にし、現行の到着経路下での騒音影響を抑えます。

こうした発着枠の増加に向けた一連の施策とあわせ、国際線着陸料で低騒音機の導入促進をめざし、航空機の重量と騒音の要素を組み合わせた料金体系の採用も発表しています。現在は最大離陸重量と単価を乗じたものですが、新たに航空機の騒音値に応じた付加単価を加え、低騒音機の787やA350の導入を促します。

この記事に関連するニュース
メニューを開く