ユナイテッド「N219UA」の重大インシデント-修理で溶接作業に問題か

ユナイテッド「N219UA」の重大インシデント-修理で溶接作業に問題か

運輸安全委員会は2012年1月27日、2010年7月28日に発生したユナイテッド航空が運航していた777-200型、機体番号(レジ)「N219UA」の重大インシデントについて報告書をまとめました。

これは成田空港からサンフランシスコへ向けて午後6時すぎに離陸後、成田から約46キロ付近の海上で右エンジンが停止。燃料投棄した後、午後6時46分に成田へ引き返し、無事着陸しました。乗員、乗客270名は全員無事でした。

この事故のエンジンが停止した直接の原因は、右エンジンのシンクロナイジングリングに連結したレバーアームが外れ、エンジン内部に大規模な破損が起きたため。レバーアームはシンクロナイジングリングの修理で溶接作業が適切ではなかった可能性があります。

特に、シンクロナイジングリングの修理は指定した修理工場で行われておらず、エンジン製造者の指定した方法が遵守されていないため、履歴が分からない状態。運輸安全委員会では「指定した方式に従った修理が確実に行われる体制の構築に努めるべき」としています。

なお、詳しくは運輸安全委員会の報告書を参照ください。

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