ベルーガXL、トゥールーズで組み立て完了 塗装・エンジン搭載経て初飛行へ

ベルーガXL、トゥールーズで組み立て完了 塗装・エンジン搭載経て初飛行へ

ニュース画像 1枚目:最終組み立てラインからロールアウトしたベルーガXL
© AIRBUS S.A.S.
最終組み立てラインからロールアウトしたベルーガXL

エアバスは2017年1月8日(月)、同社の次世代輸送機のベルーガXL、製造番号(MSN)「1824」を最終組み立てラインからロールアウトしました。塗装前の機体で、運用が開始されると、フランス、ドイツ、スペイン、イギリスとヨーロッパ各地に点在するエアバスの工場、最終組立ラインでエアバスが手がける各機種の完成したセクションを輸送します。

ベルーガXLは、現存する航空機で最も容量の大きな航空機の1つで、A330-200旅客機をベースに上部胴体と膨らませた巨大な貨物エリアを備えています。この機体は、2018年なかばに初飛行する予定です。

初飛行までにエンジンを搭載したのち、数カ月に及ぶ地上試験を経て、設計で意図した通りの機能を確認します。システムの試験は、ヨーロッパ各地のエアバス施設で実施され、トゥールーズとハンブルグのフライトシミュレータと同社の研究所ではシステムのベンチテストを実施します。

同時に油圧ジャッキを使用し、バブル部分になっている胴体上部とA330をベースとした胴体下部の接続部分の接続部分について、フルスケールの胴体を使って飛行負荷を確認します。これらのテストで得たデータは、ベルーガXLの安全性、耐空性をクリアし、型式証明を取得するために使用される予定です。

エアバスは、1機目のベルーガXLが最終組み立てラインからロールアウトし、試験段階へに移行にあわせ、2機目のベルーガXLとなる製造番号「1853」のA330をトゥールーズで最終組み立てを開始しました。1機目の経験を経て、2機目の最終組立に要する時間はおよそ2カ月、短くなるとみています。

ベルーガXLプログラムは2014年11月に着手し、エアバスの航空機製造とこれに伴う輸送需要の増加に対応する機体です。現行のベルーガと比べ、ベルーガXLの全長は6メートル長く、幅は1メートル広くなり、ペイロードは6トン増えます。これにより、ベルーガXLは、A350 XWBの主翼を左右共に1フライトで輸送できるようになります。ベルーガXLは、5機製造、運用される予定です。

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