エアバスは2018年6月14日(木)、同社のハンブルク工場にA320ファミリーの製造ラインとして4本目の稼働を開始しました。デジタル技術と柔軟な設備を活用した最先端の製造ラインは、A320ファミリーの製造能力を2019年半ばまでに月産60機まで高めるプログラムの実現に向けた施策です。新製造ラインには製造番号「8288」、A321neoでプリメーラ・エア・スカンジナビア向けの機体が入っています。
ライン稼働初日には、ドイツ連邦の航空宇宙政策担当やハンブルクの経済担当相などが出席し、ハンブルク工場で記念式典が開催されました。エアバスは、稼働した最新のA320製造ラインは、航空機製造の新たな時代の幕開けであり、効率的なデジタル技術を組み込み、より効率的で高い生産率を実現できるとコメントしています。
新たなラインには7軸ロボットが2台備えられ、自動で胴体へ穴を開ける作業を担当し、必要な作業の8割を担当します。高い精度と一定レベルの品質を保証でき、再加工の必要性が大きく減ります。また、作業員たちの担当業務も見直され、材料配置を含めた効率的な環境が実現しています。
A320ファミリーはエアバスの主力機で、現行のA320ceoと新エンジンを搭載するA320neoで14,000機を累計で受注、すでに8,100機超を納入しています。現在では主翼先端にシャークレットを搭載するなど燃料削減につながる最新技術を取り入れた機体が主流となっており、さらに燃費が向上するA320neoは100社、6,000機を受注しています。