防衛省は2019年4月23日(火)、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の保有する海底広域研究船「かいめい」がF-35A戦闘機の捜索活動に参加すると発表しました。4月9日(火)に三沢基地所属のF-35A戦闘機が墜落、その機体の捜索活動で海上自衛隊の艦艇などが捜索を継続していますが、早期の機体の発見を目指し、防衛省・自衛隊が文部科学省所管のJAMSTECに依頼し、「かいめい」の協力を得られたものです。
F-35Aの捜索では、水深3,000メートルまで対応できるクレーンを装備するウルトラ・ディープ・ソリューションズ社の「ヴァン・ゴッホ」をアメリカ側が手配し、現場海域に派遣する方針が明らかにされています。この船舶は、4月中にも現場での活動をスタートする見込みを岩屋防衛相が4月23日の記者会見で示しています。「かいめい」も捜索活動の開始日が確定しているわけではないものの、岩屋防衛相は「1日も早く現場での活動をお願い申し上げたい」とコメントしています。
海底広域研究船「かいめい」は、三菱重工業の下関造船所で建造され、JAMSTECには2016年3月30日(水)に引渡しされています。この研究船は、3次元地震探査システムによる海底下地殻構造探査、海底設置型掘削装置等による海底サンプリング調査、自律型無人探査機(AUV)の複数機運用、音響機器による海底の精密調査を通じた海洋資源の科学調査などの能力があります。
全長は100.5メートル、幅20.5メートル、総トン数5,747トンで、航続距離はおよそ9,000海里です。