国立科学博物館所蔵YS-11、左主翼取り外し 茨城へ移転前にお別れ会

国立科学博物館所蔵YS-11、左主翼取り外し 茨城へ移転前にお別れ会

ニュース画像 1枚目:JA8610
© 国立科学博物館
JA8610

国立科学博物館が所蔵するYS-11量産初号機、機体番号(レジ)「JA8610」が、2020年3月末に茨城県筑西市のザ・ヒロサワ・シティーに移転、組立後に展示公開されます。この移転に向け、1月15日(水)に左主翼の取り外し作業が報道向けに公開されました。

「JA8610」は、国土交通省航空局で飛行検査機「ちよだ11」として運用され、1998年12月18日(金)のラストフライトまで、約2万時間超を飛行した機体です。この機体は、日本航空協会が歴史的文化的に価値の高い航空遺産を認定する「重要航空遺産」に指定されています。

「JA8610」の解体作業は、2019年8月29日(木)に羽田空港内の保管ハンガーで最後のモータリングが行われ、9月30日(月)から開始されました。解体作業は専用の解体器具や機材を航空自衛隊から借用し、実施されています。専用の器具は空自のC-2「98-1210」が美保基地から入間基地へ輸送しています。

今後は1月に主翼と胴体を解体し、3月9日(月)に最後のパイロットなどYS-11関係者による羽田空港でのお別れ会を経て、解体した全てのパーツがザ・ヒロサワ・シティーに搬入される予定です。

■作業の流れ
<2019年>
8月29日(木) 最後のモータリング
10月3日(木) エンジンカバー取り外し
10月4日(金) 右外側フラップの取り外し
10月9日(水) 右主翼からエルロン取り外し
10月15日(火) 美保基地から入間基地へ
   YS-11解体用機材を輸送
10月21日(月) エンジンナセルフェアリング
   の取外し終了
10月24日(木) 右主翼前縁取り外し終了
10月28日(月) 翼胴分離のため電装
   ハーネス取り外し
10月30日(水) 入間基地で機材運び出し作業
10月30日(水) 羽田空港に機材搬入
11月1日(金) 主翼後縁取り外しのため
   エンジンナセル後方下部の外板を外す
11月5日(火)~11月8日(金) 解体パーツ
   第一次搬出
11月11日(月) YSの本体解体場所まで移動、
   空自の借用品で機体ジャッキアップ
11月14日(木) プロペラ、エンジン、脚を
   取り外し
11月18日(月) 尾翼取り外し用足場組立
11月19日(火) テールコーン解体、垂直尾翼
   取り外し作業
11月21日(木) アンテナ柱取外し作業
11月25日(月) ドーサルフィン、垂直尾翼
   ラダー解体
11月26日(火) 垂直尾翼解体
11月27日(水) ザ・ヒロサワ・シティー
   建物地鎮祭
11月28日(木) 水平尾翼解体
12月5日(木) 主翼・胴体解体準備
12月10日(火) 右主翼後縁の取り外し作業
12月19日(木) 解体パーツ第2次搬出 尾翼、
   プロペラ積込
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