アメリカ海軍は2020年4月19日(日)、P-8Aポセイドンがロシア空軍のSu-35にインターセプトされたと発表しました。4月15日(水)のインターセプトの際と同様、安全性に欠ける飛行だったとして、再びロシア側を非難しています。
今回、P-8Aポセイドンは地中海の国際空域を飛行しており、インターセプトで共に飛行した時間は前回の倍以上の100分間でした。この100分のうち、1度目はプロフェッショナルらしい安全で節度のある対応でした。
問題は2度目で、Su-35による高速、高出力の機動飛行が、最接近時にポセイドンのわずか25フィート、約7.6メートル先と非常に安全面で懸念される事象でした。これにより、乱気流の発生とジェット排気によりポセイドンの飛行に影響が及びました。
これを受け、ポセイドンは一定の速度と高度で飛行していたところ、高度を下げ、不測の事態に陥らないようSu-35との距離を確保しました。アメリカ海軍は、前回のインターセプトで注意を喚起したものの再び同様の事態発生で、エアマンシップに欠ける行為とロシア側を非難しています。
アメリカ海軍は改めて、ロシア軍が安全を確保し、事故を防ぐために取り決められた国際法の範囲内で行動することを期待するとし、この法には冷戦期の1972年に締結された公海上の事故防止に関する協定(INCSEA)を含む対応をするよう促しています。
なお、アメリカ海軍は今回もP-8Aは国際法に準拠した飛行であり、ロシア機の飛行を刺激しなかったと明らかにしています。