サウスウェスト航空、運航開始50周年に向け始動

サウスウェスト航空、運航開始50周年に向け始動

ニュース画像 1枚目:サウスウェスト航空 イメージ
© Stephen M. Keller, Southwest Airlines Co.
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格安航空会社(LCC)の元祖、アメリカのサウスウェスト航空が2021年6月、運航開始から50周年を迎えます。これを記念し、2021年4月12日(月)から5月3日(月)まで、50周年にちなみ最安の航空券を片道50ドルから販売するセールを開催しています。サウスウェストはLCC元祖としてそのビジネスモデルを確立し、50年間さまざまな出来事を乗り越え、さらにコロナ禍がかつて無いほど航空業界にダメージを与える中、多くの航空会社と同じく再生に向けて取り組んでいます。

サウスウェスト航空は、コロナ前の2019年まで47年連続で黒字決算を続けてきました。2020年は営業収益が前年比約60%減少し、1972年以来の赤字となりました。2020年は輸送能力を前年比約34%減、支出額は当初計画から約80億ドル減としたものの、売上減少を補うことはできないものでした。

社員第一主義を掲げるサウスウェスト航空は2020年、自主的な離職や長期休暇制度を導入し、長年堅持してきた一時解雇や解雇を行わない経営方針を貫きました。運航便数の減少に合わせた対応で、人件費が削減されたことは2020年を乗り切る大きな要因とスタッフに感謝しています。また、報道によると2021年夏に向けてパイロット209人、客室乗務員2,700人超を復帰させる方針が伝えられています。今回のセールは、コロナ禍からの需要回復に向けた準備と、売上に直接つながる取り組みの1つでもあります。

50年の歴史を振り返ると、その特徴の1つは広大なアメリカ国内線で路線展開を拡大してきたことで、自社便の国際線就航は2014年7月でした。アトランタ発着、ボルティモア発着、オーランド発着などエアトランの買収・統合の過程で実現しました。さらに、アメリカ国内線でも未踏の地だったハワイ州への路線を2019年3月に就航。2021年も新たな路線の運航を予定しています。

LCCの歴史でもあるサウスウェスト航空ですが、アフター・コロナの航空業界の需要回復はビジネスよりレジャーからと予想されています。特にLCCはレジャー需要の獲得に強みがあり、高い顧客満足度でも知られるサウスウェスト航空の50周年に向けた動きは、注目されるところです。

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