自衛隊の主要航空機保有数、計933機 F-4退役で空自機が減少

自衛隊の主要航空機保有数、計933機 F-4退役で空自機が減少

ニュース画像 1枚目:名古屋で製造、着実に機数が増加するF-35AライトニングII (夏みかんさん撮影)
© FlyTeam 夏みかんさん
名古屋で製造、着実に機数が増加するF-35AライトニングII (夏みかんさん撮影)

自衛隊の主要航空機保有数が令和3(2021)年版「防衛白書」で発表されています。これによると、2020年3月31日(火)現在、国有財産台帳記載の航空機は陸上自衛隊に329機、海上自衛隊に172機、航空自衛隊に432機、合計933機です。

空自はRF-4E/EJが全て退役、F-4EJとF-4EJ改は台帳記載上は5機保有となっています。この機種は前年度は31機保有で、2021年版で26機減少。空自の保有機数が2020年度の456機から2021年度に432機へ減少した大きな要因です。戦闘機ではF-35Aが4機増。F-15J/DJは201機と5年間以上続く勢力変更がなく、F-2A/Bも91機と大きな変更はありません。

ニュース画像 1枚目:国有財産台帳では残り5機のF-4ファントムII  (さかなやさん撮影)
© FlyTeam さかなやさん
国有財産台帳では残り5機のF-4ファントムII (さかなやさん撮影)

計画されている更新は着実に進んでおり、輸送機でC-1が2機減、C-2が1機増、早期警戒でE-2Dが2機増、E-2Cが3機減となっています。

ニュース画像 2枚目:国有財産台帳に記載されたUH-2 (4engineさん撮影)
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国有財産台帳に記載されたUH-2 (4engineさん撮影)

陸自では、すでに退役しているOH-6Dが台帳記載上も反映され、保有機数がなくなりました。代わりに、開発終了したUH-2が記載されています。取得を進めているV-22オスプレイは前年度の3機から5機に増勢しています。

ニュース画像 3枚目:国有財産台帳でも減勢が分かるP-3C哨戒機 (YUKI@ゆきさん撮影)
© FlyTeam YUKI@ゆきさん
国有財産台帳でも減勢が分かるP-3C哨戒機 (YUKI@ゆきさん撮影)

海自は、鹿屋航空基地に配備されていたP-3Cが退役し、下総航空基地に移管されたと見られます。P-3Cが6機減、P-1が5機増と哨戒機の更新も着実に進んでいます。また、固定翼として新たにUS-2救難機が記載されました。回転翼は、SH-60JからSH-60Kへの更新が進んでいます。SH-60Jは台帳では14機になり、5年前の35機から半減以下になっています。

陸・海・空の各自衛隊別、機種別の機数は以下の通りです。

■主要航空機の保有数
航空機目的2021年2020年2019年2018年2017年
保有機数933963949956990
■陸上自衛隊329342359362389
LR-1連絡偵察----退役
LR-2連絡偵察87778
固定翼87778
AH-1S対戦車5052555659
OH-6D観測014262744
OH-1観測3737373737
UH-1H/J多用途123124127127131
UH-2多用途1----
CH-47J/JA輸送5353555657
UH-60JA多用途4040404040
AH-64D戦闘1212121213
V-22輸送53---
回転翼321335352355381
■海上自衛隊172165166163170
P-3C哨戒4450555462
P-1哨戒2924191911
US-2救難6----
固定翼7974747373
SH-60J哨戒1418242235
SH-60K哨戒6963585852
MH-53E掃海・輸送----退役
MCH-101掃海・輸送1010101010
回転翼9391929097
■航空自衛隊432456424431431
F-15J/DJ戦闘201201201201201
F-4EJ
F-4EJ改
戦闘526345252
F-2A/B戦闘9191919292
F-35A戦闘21171244
RF-4E/EJ偵察06101313
C-1輸送911131717
C-2輸送121110--
C-130H輸送1314141414
KC-767空中給油・輸送44444
KC-130H空中給油機能付加32222
E-2C早期警戒1013131313
E-2D早期警戒311--
E-767早期警戒管制44444
固定翼376401409416416
CH-47J輸送1515151515
UH-60J救難4140---
回転翼5655151515
※機数は国有財産台帳記載、2021年3月31日現在の数値
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