【追記 2021/12/24 17:38】
エアバスの大型輸送機「ベルーガ」が2021年12月24日(金)、ソウル・仁川国際空港より関西国際空港に着陸しました。
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エアバスの大型輸送機「ベルーガ」が2021年12月23日(木)、神戸ではなく、ソウル・仁川国際空港に着陸しました。引き続き、日本へ向かうことが期待されていますが、その「ベルーガ」とはどんな飛行機か、おさらいをしておきましょう。
「ベルーガ」は、エアバスA300B4-600ST型をベースに計5機が製造されています。A300型はエアバスが手がけた初めてのワイドボディ機で、この機体から胴体上部を風船のように膨らませた収納スペースを設ける改造が施された機種です。
5機製造された「ベルーガ」の初飛行は1994年9月、すでに2機がエアバスの輸送から退役、運航中は3機です。「ベルーガ」の後継機として、新世代の「ベルーガXL」がすでに3機、運航を開始しています。「ベルーガ」と「ベルーガXL」は現在、計6機が運航しています。
■レジ「F-GSTA」 (保管)
初飛行：1994年9月、輸送業務：1995年10月〜2021年4月
■レジ「F-GSTB」 (保管)
初飛行：1996年3月、輸送業務：1996年4月〜2020年10月
■レジ「F-GSTC」 (運用中)
初飛行：1997年4月、輸送業務：1997年5月〜
■レジ「F-GSTD」 (運用中)
初飛行：1998年6月、輸送業務：1998年12月〜
■レジ「F-GSTF」 (運用中)
初飛行：2000年12月、輸送業務：2001年1月〜
「ベルーガ」はA300型ベースですが、「ベルーガXL」はひとまわり大きなエアバスA330型ベースです。新しい「ベルーガXL」は、さらに3機が製造中で、2023年末までに計6機になる予定です。新たな機種の登場で、「ベルーガ」は全て退役する予定です。
「ベルーガ」「ベルーガXL」とも、その役割は風船のように膨らませた収納スペースの胴体部分に、航空機の製造部品を搭載。ヨーロッパ各地に点在するエアバスの工場や協力企業が手がけた旅客機や軍用のA400M輸送機などの大型パーツを搭載し、主にヨーロッパ域内で飛行しています。このため、アジアへの飛来は珍しい機会です。
現在運用中の「ベルーガ」は「F-GSTC」をはじめ、「F-GSTD」「F-GSTF」の3機。その「ベルーガ」の活躍する姿を見ることができるのも、「ベルーガXL」への機種更新が終了するまでの期間。今回、飛来すれば22年ぶり2度目、そして日本で見る貴重かつ最後になるかもしれないチャンスです。
12月24日はちょうどサンタクロースたちが空を飛び、多くの人たちに幸せを届けてくれるクリスマス・イブ。「ベルーガ」は日本の航空ファンに大きなプレゼントを運んで来て欲しいですね。
