元ANAの777-300ER2機、米イースタン・エアラインズが取得

元ANAの777-300ER2機、米イースタン・エアラインズが取得

ニュース画像 1枚目:ANA時代、スターアライアンス特別塗装機だったJA731A (竜747さん 2016年11月3日撮影)
© FlyTeam 竜747さん
ANA時代、スターアライアンス特別塗装機だったJA731A (竜747さん 2016年11月3日撮影)

全日本空輸(ANA)から退役したボーイング777-300ER旅客機の2機が、新たな活躍の場を見つけました。2機ともアメリカのイースタン・エアラインズが導入しています。移籍先が決まった2機は、ANAでの機体番号(レジ)「JA731A」と「JA777A」で活躍し、それぞれ2021年4月7日(水)と同4月21日(火)に離日していました。2機ともモハーヴェ空港にフェリーされていました。「JA731A」が「N775KW」、「JA777A」が「N776KW」でそれぞれ登録されています。

イースタン・エアラインズは、2021年9月に35機のボーイング777型の取得と、子会社の貨物専業の航空会社設立を公表しています。航空貨物事業の早期展開を目指し、旅客機の座席を取り外したいわゆる「プレイター(Preighter)」で運航する計画です。すでに元シンガポール航空の777-300や777-200ERなどを取得し、これを「プレイター」仕様に変更しています。

ボーイング777型では、777-200ER/LR、777-300ERなど旅客機を貨物機に改修するP2F改修が活発になっています。ただし、床の変更や貨物ドア設置など本格的な改修が必要、かつ航空当局の認証が必要な場合もあり、時間がかかります。このため、「プレイター」仕様で事業開始の時期を短縮します。また、今後は本格的なP2F改修も導入する予定で、貨物事業は一般的な航空貨物、貨物チャーター便、ACMI、ウェット/ドライリースを展開します。

ニュース画像 1枚目:プレイター仕様の機内、画像はハイフライのA380
© Hi Fly
プレイター仕様の機内、画像はハイフライのA380

イースタン・エアラインズのグループ企業には、買収した子会社のフロリダ・モディフィケーション・スペシャリスト(FMS)社があり、MRO事業を手がけており、まずはプレイター改修作業に対応できるため、取得した777の座席を取り外し、貨物を搭載できる仕様に変更していきます。この貨物機への仕様変更について補足型式証明(STC)を取得する予定で、2022年第1四半期に貨物事業を開始する計画です。

なお、取得した777の一部は旅客チャーター便を含め、旅客事業にも使う方針です。このため、元ANAの777-300ERは、特に発表がないことから、「プレイター」仕様になるか、旅客事業で使用するか不明です。

ANAの777を取得したイースタン・エアラインズは、かつてアメリカの4大航空会社の1つの同名の航空会社のブランドを使用し、2020年1月に運航を開始しています。旅客事業でニューヨーク、マイアミを拠点にアメリカ国内線をはじめ、エクアドル、パラグアイ、ウルグアイへの国際線をボーイング767型で運航しています。

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