KC-46Aペガサス、空中給油可能な機種 97%に拡大 空自導入機の任務にも期待

KC-46Aペガサス、空中給油可能な機種 97%に拡大 空自導入機の任務にも期待

ニュース画像 1枚目:KC-46AペガサスとF-35ライトニングIIのコンタクト
© U.S. Air Force photo by 1st Lt Savanah Bray
KC-46AペガサスとF-35ライトニングIIのコンタクト

アメリカ航空機動軍団(AMC)は2022年6月1日(水)、KC-46Aペガサスによる燃料補給に対応する機種を追加承認しました。空中給油要件を満たす機種を暫定的に追加する能力獲得(ICR)宣言で、B-1Bランサー、E-8 J-STARS、EC-130Hコンパスコール、F-35B/CライトニングII、KC-10エクステンダー、P-8ポセイドンが給油可能な機種として新たに加わりました。今回のICRにより、アメリカ輸送軍(USTRANSCOM)の97%の航空機への給油が可能になりました。

KC-46Aはアメリカ空軍への導入にあたり、給油上の問題・課題があり、運用面で制約がある状態で、初期作戦能力(IOC)は宣言されていません。導入後も改良が続けられ、ICR宣言で給油可能な機種を増やし、対応任務を拡大しています。

ニュース画像 1枚目:AMCのKC-46、スペインのモロン空軍基地への着陸前のフライパス
© U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Nathan Eckert
AMCのKC-46、スペインのモロン空軍基地への着陸前のフライパス

導入当初の2021年7月は、アメリカ海軍のF/A-18のみが対象で、USTRANSCOMが対応する機種のわずか8%のみの対応にとどまっていました。2021年10月のICRでF-15イーグル、F-16ファイティング・ファルコンが対応機種に加わり、62%と大きく増加。このICRの後、航空自衛隊のKC-46A初号機が引き渡しされています。

これまでAMCはF-35AライトニングIIでもICRを宣言しており、空自に導入されたKC-46Aでも対応任務の広がりが期待されます。

ニュース画像 2枚目:CYGNUS_20-1101さん 2021年11月30日撮影 14-3611 ボーイング KC-46A (767-2C) 航空自衛隊
© FlyTeam CYGNUS_20-1101さん
CYGNUS_20-1101さん 2021年11月30日撮影 14-3611 ボーイング KC-46A (767-2C) 航空自衛隊

■アメリカ空軍KC-46A 給油可能な対象機種とICR宣言日
(1) 2021/7/9:センターライン・ドローグ・システム(CDS)の承認、F/A-18
(2) 2021/8/5:B-52ストラトフォートレス、C-17グローブマスターIII、受油機KC-46へブーム使用の給油
(3) 2021/10/13:F-15イーグル、F-16ファイティング・ファルコン
(4) 2021/12/6:AC-130Jゴーストライダー、HC-130JコンバットキングII、MC-130JコマンドII、C-5Mスーパーギャラクシー、E-3G
(5) 2022/2/22:F-35AライトニングII、F-22ラプター、人員輸送・救難機
(6) 2022/6/1:B-1Bランサー、E-8 J-STARS、EC-130Hコンパスコール、F-35B/CライトニングII、KC-10エクステンダー、P-8ポセイドン

この記事に関連するニュース
メニューを開く