エアバスは2024年7月19日、開発中の長距離ナローボディ機・A321XLRが欧州航空安全庁(EASA)の型式証明を取得したと発表しました。A320シリーズで最長の航続距離を誇る機体です。
A321neoファミリーには、A321LRという派生モデルもあり、こちらは日本のLCC(格安航空会社)であるピーチやジェットスター・ジャパンでも運航されています。A321LRは「Long Range」の略で、航続距離は約7,400キロメートル。ベースモデルのA321neoに追加の燃料タンクを搭載し、中長距離国際線に対応、ピーチでは218席、ジェットスター・ジャパンでは238席仕様で運航されています。A321XLRは「Extra Long Range」の略で、航続距離はLRよりもさらに長い約8,700キロメートル。大西洋横断路線などの長距離国際線に投入することが可能です。
A321XLRを最初に運航するのはスペインのイベリア航空で、11月14日からの運航開始を予定しています。最初の投入路線はワシントンやボストン線で、イベリア航空はこの新機材を使用して米国路線の強化を図ります。同社のA321XLRは、ビジネスクラスが14席、エコノミークラスが168席の2クラス182席仕様です。
なお、今回の型式証明は、CFM LEAP-1Aエンジンを搭載した機体に対するもの。プラット・アンド・ホイットニーのPW1100Gエンジンを搭載した仕様の認証取得は、2024年後半を予定しています。