平成25年度予算政府案が2013年1月29日に閣議決定しました。防衛省予算は総額4兆7,538億円で、前年度に比べ400億円、0.8%増額となりました。防衛予算が前年度を上回るのは11年ぶりのことです。
予算で重視されているのは尖閣問題や東日本大震災を受けての即応能力の強化で、自衛隊員の増員や機材の整備費を増やして稼働率を上げる施策が盛り込まれています。
尖閣問題を抱える南西諸島方面の防衛力強化のため、那覇基地の2個飛行隊化予算34億円やE-2C受け入れ態勢の拡充3億円、下地島の基地化調査費0.5億円、松島基地で被災した航空機の修復費用7機分495億円などが航空関係では目立ちます。
購入する装備品は以下の通りで、一部24年度補正予算で前倒しとなったものを含めてほぼ概算要求案通りの内容です。
<航空自衛隊>
・F-35A 2機:299億円(初度費830億円)
・F-15 近代化改修 6機:69億円
・F-2 空対空戦闘能力の向上 12機:43億円
・F-2 JDAM機能の付加 11機:10億円
・E-767の能力向上 1式:101億円
<海上自衛隊>
・P-1哨戒機 2機:409億円(初度費78億円)
・US-2救難飛行艇 1機:123億円(初度費9億円)
・T-5練習機 3機:7億円
・TH-135練習ヘリ 3機:17億円
・P-3C哨戒機の機齢延伸 2機:8億円
・SH-60J哨戒ヘリの機齢延伸 2機:9億円
・イージス艦の能力向上 2隻:22億円
<陸上自衛隊>
・UH-60JA多用途ヘリ 1機:43億円(初度費0.2億円)
・AH-64D 戦闘ヘリ 1機:53億円
・中距離多目的ミサイル 11セット:50億円(初度費2億円)
・12式地対艦ミサイル 4両:79億円(初度費55億円)
研究開発費として新艦対艦ミサイルに14億円、新空対艦ミサイルXASM-3に114億円の予算が計上されています。