成田空港、2020年以降の発着枠拡大 「C」滑走路新設が最も効果的

成田空港、2020年以降の発着枠拡大 「C」滑走路新設が最も効果的

首都圏空港機能強化技術検討小委員会がまとめた中間取りまとめによると、2020年以降の成田空港の発着枠の拡大施策を検討、B滑走路の延長、新たにC滑走路を新設する案を検討しています。最も効果の高い施策は新たにC滑走路をセミオープンパラレルで新設することとしています。

B滑走路は2,500メートルで、これを3,500メートルに延長した場合、暫定時間値は72回で処理能力の拡大効果はありません。延長は運用実績を増加させるために有効な方策で、用地所得に200億円から400億円で、工期は3年から4年で実施可能です。

成田空港 B滑走路延長高速離脱誘導路

新たな滑走路の増設を行う場合、市街地への配置を避け、羽田空域との競合を避ける、整備中の圏央道との整合性を確保することが条件となります。このためA滑走路と平行するの南西への配置は市街地や羽田空域との競合から排除され、圏央道の整備と整合性を持保ちながら、北東の土地を確保することが現実的な案としています。

成田空港 C滑走路 新設

このうち2案が検討され、1つめはB滑走路と平行、2つめは南側へずらす案が検討されました。このうち平行案は2,700メートルで暫定時間値が80回から98回、空港処理能力の拡大効果は4万回から16万回、南側案は3,500メートルで暫定時間値が98回、空港処理能力の拡大効果は約16万回としています。工事費は用地取得、滑走路、誘導路の整備費用のみで1,000億円から1,200億円で、エプロン、ターミナルビル、アクセス施設の整備、環境対策費などは含んでいません。工期は3年から4年が推定されています。

中間取りまとめでは滑走路の延長、増設を実施する場合、管制塔からの視認性、ターミナルの整備、アクセス施設の整備、必要な費用について関係者間で負担や財源の検討が必要だとしています。

※画像は首都圏空港機能強化技術検討小委員会中間とりまとめ資料より

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