成田空港、高速離脱誘導路の整備で発着増が可能 サテライト整備も必要

成田空港、高速離脱誘導路の整備で発着増が可能 サテライト整備も必要

首都圏空港機能強化技術検討小委員会がまとめた中間取りまとめによると、成田空港で2014年度中に実現する見通しの時間値68回をさらに高めることが可能で、時間値72回、年4万回の増加が期待できるとしています。

2011年10月から同時平行離着陸方式を導入しており、現在は管制機器の高度化(Wide Area Multi-lateration)の導入を進めています。これにより悪天候時など低視程時も管制官が航空機の位置を正確に把握し、同時平行離着陸を行うことでA、Bの2本の滑走路を独立に運用し、最大68回が可能になります。

成田空港 高速離脱誘導路

この後、A、Bとそれぞれの滑走路で高速離脱誘導路の整備することで、滑走路占有時間を短縮できることが想定され、時間値72回、空港処理能力の拡大効果ではおよそ年4万回の増加が期待できます。

ただし、時間値72回を実現した場合、現状で固定駐機場の使用率90%を確保していますが、これが低下する可能性があります。90%を下回ると、国際航空運送協会(IATA)が定める固定駐機場の使用率の推奨90%から95%を下回ることとなります。

成田空港 高速離脱誘導路

このため、実現には駐機場の整備が必要としているほか、サービス水準の向上策として新たなサテライトビルの整備が必要としています。駐機場として第1ターミナル第5サテライトと第2ターミナルビルを結ぶ直線上、その直線に平行したエリアに新たなサテライトを用地取得を前提に候補地としています。第2ターミナルビルサテライトの一部拡張の可能性も指摘されています。

※画像は首都圏空港機能強化技術検討小委員会中間とりまとめ資料より

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