運輸安全委員会、2015年に富士川滑空場で発生のPA-18転覆事故で報告書

運輸安全委員会、2015年に富士川滑空場で発生のPA-18転覆事故で報告書

ニュース画像 1枚目:滑空場内の詳細
© 国土交通省 運輸安全委員会
滑空場内の詳細

国土交通省 運輸安全員会は2016年11月24日(木)、静岡市清水区の富士川滑空場で2015年12月20日(日)に発生した静岡県航空協会のパイパーPA-18-150、機体番号(レジ)「JA4048」の転覆事故について、調査報告書を公表しました。

この事故は、2015年12月20日(日)の11時44分頃、グライダーを曳航して富士川滑空場を離陸した「JA4048」が、グライダーを切り離して単機で同滑空場に着陸した際、滑走路を逸脱し、同滑走路西側の草地で転覆したものです。

報告書では、事故は同機が滑空場に着陸した際、滑走路を右側に逸脱した後、前転して草むらに転覆したために機体が損壊したとものと推定しています。また、右側に逸脱した理由については、機長が飛行中に左ウイングローを取るのと同時に右ラダーを当て機軸の方向を保っていたものの、着陸時にラダーが右に操作されたままの状態であったため接地した尾輪は機首を右に向ける方向を向いており、この結果、機体が右に偏向して滑走路西側の草地に逸脱したと推定しています。

事故を受けて静岡県航空協会は、勉強会などを通じ、曳航機の操縦者に対して通常の着陸と違うことがあれば着陸をやり直すことなど注意喚起を図るとしています。また、曳航機の操縦訓練では尾輪式の経験を積ませ、機体の特性に応じた操縦ができるような技量を訓練生が会得できるようにするともしています。

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