まん延防止適用地域の拡大、航空各社にも大きな影響

まん延防止適用地域の拡大、航空各社にも大きな影響

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政府はまん延防止等重点措置の適用地域に、沖縄・山口・広島の3県に加え、2022年1月21日(金)から東京など16都県を拡大します。航空会社にも影響が出ており、年末年始は回復基調にあったものの、一転して減便など便数調整が実施されています。

■大手2グループ:1月は運航率90%台も2月はさらに低下か

大手の全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)などJALグループは、まん延防止の適用拡大前に1月の減便数を追加することを決定。ANAは運航率95%だったところ93%、JALは運航率97%だったところ94%とします。1月中旬にANAが480便、JALが657便を追加で減便を決めていますが、両グループとも年始の運航便数が多かったことから1月全体で見ると90%台の運航率です。JALが発表している2月の運航率は、14日間分で90%となっており、さらに減便が拡大すると、回復基調にあった需要に水を差されそうな状勢です。

■大手2グループの減便規模
<ANA>
1月18日(火)~1月31日(月):480便(追加)
1月運航率:93%

<JAL>
1月15日(土)〜1月31日(月):657便(追加)
1月運航率:94%
2月1日(火)~2月14日(月):1,230便
期間中運航率:90%

■羽田発着中堅4社:1月中旬から減便実施

羽田発着便を運航する中堅のスカイマーク、スターフライヤー、ソラシドエア、AIRDOも、東京にまん延防止が適用される流れを受け、1月中旬から各社が減便を発表しています。4社のうち、特にスカイマークは1月の運航率が70.1%と、2021年10月以来の70%台になる見込みです。スターフライヤーも追加減便で、1月の運航率は79.4%と久しぶりの80%台には届きませんでした。ソラシドエアとAIRDOは他の2社と比べると減便を実施するものの計画に近い運航を保っています。

■羽田発着中堅4社の減便規模
<スカイマーク>
1月24日(月)~2月14日(月):988便
1月運航率:70.1%
※2021年10月以来の70%台

<スターフライヤー>
1月25日(火)~1月31日(月):104便
1月運航率:79.4%
2月1日(火)~2月28日(月):290便
2月運航率:84.3%

<ソラシドエア>
1月25日(火)~1月31日(月):28便
1月運航率:99%

<AIRDO>
1月25日(火)~1月31日(月):6便
1月運航率:99%

■LCC3社:ピーチが減便規模大きく

格安航空会社(LCC)のピーチ、ジェットスター・ジャパン、スプリング・ジャパンも1月の減便を実施しています。ピーチは正月休み以降の減便を12月中に決定し、1月11日(火)から9路線244便の運休を発表。1月7日(金)に減便を追加し、1月運航率は89.8%です。2月の減便数も発表し、1月より運休便数が多く、運航率は76.7%に低下します。ジェットスター・ジャパンは、1・2月とも150便前後の減便で、運航率は1・2月とも90%台です。また、スプリング・ジャパンは、成田発着の佐賀線の減便に加え、新千歳、広島線でも減便し、運航規模を小さくします。

■LCCの減便規模
<ピーチ>
1月11日(火)~1月31日(月):460便
1月運航率:89.8%
2月1日(火)~2月28日(月):978便
2月運航率:76.7%

<ジェットスター・ジャパン>
1月19日(水)~1月31日(月):142便
1月運航率:94%
2月1日(火)~2月28日(月):154便
2月運航率:92.5%

<スプリング・ジャパン>
1月24日(月)~2月28日(月):106便

まん延防止等重点措置は、1月20日(木)に大阪など関西圏でも適用する方針が示されており、今後の感染状況では適用地域外の北海道、福岡の動向も注目されます。こうした動きも含め、引き続き航空会社の運航便数には2月にかけて変更が予想されます。

なお、羽田・伊丹・福岡など、PCR検査センターが設置されている空港などもあります。必要な移動時には、航空各社のサービスや、空港での検査など適宜、対応したいところです。

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