尖りノーズの試験機「VooDoo1」が参加、米軍演習「バリアント・シールド」終了

尖りノーズの試験機「VooDoo1」が参加、米軍演習「バリアント・シールド」終了

ニュース画像 1枚目:三沢基地で撮影された「VooDoo1」 (MH-38Rさん 2022年6月2日撮影)
© FlyTeam MH-38Rさん
三沢基地で撮影された「VooDoo1」 (MH-38Rさん 2022年6月2日撮影)

アメリカ陸・海・空・海兵・宇宙軍が参加し、グアム周辺で実施された統合演習「バリアント・シールド2022(VS22)」が2022年6月17日(金)、終了しました。横須賀を母港とする空母「ロナルド・レーガン(CVN-76)」をはじめ、空母「エイブラハム・リンカーン(CVN-72)」、強襲揚陸艦「トリポリ(LHA-7)」とその艦載機、アメリカ空軍の第28爆撃航空団所属のB-1Bランサーなどが参加しました。今回のVS22は、退役したフリゲート艦を目標に沈没させる実弾訓練(SINKEX)が演習のハイライトだったと発表されています。これとは別に、6月初旬に三沢基地での飛行が確認されたレイセオンの試験機、ボーイング727型「VooDoo1」が演習に参加した模様です。

アメリカ海軍の発表によると、2015年に退役した「ヴァンデグリフト(FFG-48)」を標的として使用し、実弾で攻撃・沈没させる訓練(SINKEX)を演習全体の最終目標として、参加する船舶、戦闘機の最新兵器の有効性を試験・確認したと説明しています。新兵器や通信技術を使い、サイバー攻撃の統合効果をシナリオに基づきながら確認し、海上の標的へ長距離を正確に、かつ圧倒的な威力と致命傷を与える攻撃を確認したと紹介されています。

ニュース画像 1枚目:編隊飛行と編隊航行
© U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Thaddeus Berry
編隊飛行と編隊航行

この演習に、レイセオンのボーイング727型「Voodoo1」が参加しました。「Voodoo1」はF-15戦闘機に搭載するレーダー「AN/APG-63」の開発を手掛けていることが知られていますが、演習での試験内容は明らかにされていません。6月初旬に三沢基地に離着陸したことが確認されていました。「Voodoo1」は、戦闘機へ搭載前のレーダーの飛行試験を主な役割としており、何らかのアップグレードや開発などが想定されます。

VS22にはアメリカ空軍第36航空団(36WG)、岩国航空基地の第12海兵航空群も参加し、F/A-18スーパーホーネット、F-35B、KC-130J、B-1B爆撃機など、計200機超が参加しています。特に、SINKEXでは、F/A-18やF-35Bなど戦闘機が参加したことも明らかにされています。なお、強襲揚陸艦「トリポリ」は6月17日(金)、艦載機を甲板に係留し、横須賀へ入港しています。

ニュース画像 2枚目:F/A-18ホーネットとF-35BライトニングII
© U.S. Marine Corps photo by Cpl. Mitchell Austin
F/A-18ホーネットとF-35BライトニングII
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