いよいよ2025年、新年がスタートしました。本稿は2024年に日本全国で目撃されたミリタリー機のスペシャルマーキング(特別塗装)のまとめ記事【後編】です。2024年は空自70周年記念でということで、各基地の航空祭でファンを驚かせる個性的なスぺマ機が登場しました。
<前編:【2024年 ミリタリー特別塗装機 年鑑】203飛行隊のおめでたい“クマ”に色付きオジロワシの復活など!(前編) >
■芦屋基地にT-4“ブラック・ドルフィン”爆誕!
航空自衛隊芦屋基地所属の第13飛行教育団は、航空自衛隊70周年記念ロゴマークをイメージしてデザインしたT-4特別塗装機を、9月17日に公開しました。 第13飛行教育団のトレードマークである、赤白塗装のT-4“レッド・ドルフィン”を基にした特別塗装機636号機「機体記号: 06-5636」は、空自70周年記念ロゴマークのカラーを取り入れた結果、ブラック&ブルーカラーの「ブラック・ドルフィン」に変身!特別な1機が爆誕しました。 636号機は10月6日に開催された「芦屋基地航空祭」で飛行したほか、11月24日開催の「築城基地航空祭」にも姿を見せました。■「ともにこえよう石川」に感涙、小松基地F-15が新幹線&桜カラーに
航空自衛隊 小松基地は9月20日、北陸新幹線E7・W7系カラーをベースにしたF-15戦闘機の特別塗装機859号機「機体記号:52-8859」を公開しました。北陸新幹線カラーのF-15は第303飛行隊の所属機。タンクには、能登半島地震からの復興を願う「ともにこえよう石川」のメッセージがペイントされていました。さらに、同基地もうひとつのF-15飛行隊である第306飛行隊も、桜吹雪に飛行隊マークのイヌワシが舞う姿をデザインした華やかなスぺマ機「機体記号:22-8930」を用意。ともに9月23日開催の「小松基地航空祭」で航過飛行を実施(前日に発生した豪雨災害の影響で当初の機動飛行から航過飛行に変更)。さらに、12月8日の「百里基地航空祭」では気合の入った機動飛行を見せました。■全国の戦闘機部隊マークをペイント!浜松・教育飛行隊のT-4など
航空自衛隊 浜松基地(静岡県 は、10月27日に開催された「エアフェスタ浜松2024」で、航空自衛隊70周年記念塗装を施したT-4、T-400練習機などを公開しました。第31飛行隊のT-4練習機664号機「機体記号:16-5664」は黄/黒のチェッカーマークに部隊の青をあしらい、機体側面にはパイロットがこれから配属される、各地の戦闘機部隊マークがデザインされていました。 第32教育飛行隊774号機「96-5774」も伝統の黄/黒のチェッカーマークの黄色と部隊を識別する赤のラインを強調した目立つ柄です。第41教育飛行隊のT-400練習機52号機「41-5052」は、整備補給群の検査隊隊員がデザインしたのだそう。このほか、T-4の610号機「86-5610」は、同基地周辺の幼稚園から、小さな塗装屋さんがお手伝いに。タンクに思い思いの絵やメッセージを描き、カラフルでかわいらしい塗装機ができあがりました。■赤と白の“飛実カラー”がF-15に!岐阜・飛行開発実験団のスぺマ
航空自衛岐阜基地は、10月23日に空自70周年記念塗装を施したF-15戦闘機801号機「機体記号:02-8801」を公開しました。同基地の飛行開発実験団では、赤白テスターカラーを施したF-2戦闘機やC-2輸送機を運用していますが、そんな岐阜のシンボルカラーをF-15の初号機801号機にまとわせるというニクいサプライズで大きな注目を集めていました。迎えた岐阜基地航空祭当日(11月17日)は、オープニングセレモニーでこの特別なF-15が登場。観客を大いに盛り上げました。■戦競の人気塗装ミスティックイーグルが「美ら島エアフェスタ」に降臨
航空自衛地那覇基地は、第9航空団第204飛行隊創設60周年記念のF-15特別塗装機を11月30日公開しました。 第204飛行隊が運用するF-15戦闘機950号機「機体記号:42-8950」に施された記念塗装は、飛行隊カラーの赤を基調としたデザイン。垂直尾翼には、かつて204飛行隊の整備小隊に所属していた渡辺悟志氏が考案し、1990年代の戦技競技会出場機に塗装されていた「ミスティックイーグル」と呼ばれる象徴的なデザインがペイントされていました。 さらに機体背面には、204飛行隊の部隊マーク「イーグルヘッド」が“美鷲”の文字とともに勇ましく大胆に描かれていました。機体は12月1日の「那覇基地航空祭」に登場し飛行しました。2024年に日本全国で目撃されたミリタリー機のスペシャルマーキング(特別塗装)のまとめ記事、いかがでしたでしょうか。2025年も航空祭やイベント、航空自衛隊の活動が無事に行われることを祈っています。