今週は、ハワイアン航空の消滅寸前&新スペマの両飛来などが話題になりました。他にも、初飛来のA380スペマやチリ空軍の767など、直近2025年5月9日〜15日の間に、日本の空港へ飛来し注目を集めた機体をピックアップして紹介します。
5月9日・羽田空港
大韓航空 ボーイング787-9型機 「機体記号:HL8392」
通常、エアバスA330-300型機が投入されている羽田〜ソウル(金浦)線に、普段はソウル(仁川)をベースとするボーイング787-9型機が投入されています。深夜帯の羽田〜ソウル(仁川)線などでは飛来実績がありますが、日中帯に同型機が羽田空港にやってくるのは珍しい光景になります。
5月9日・羽田空港
アメリカ企業保有 ボーイング737-800BBJ型機 「機体記号:N522NR」
中国の金鹿航空で昨年まで運航されていたVIP仕様のBBJ「B-221Z」。アメリカ企業に籍を移し、初めて日本へ飛来しました。
5月9日、13日・関西国際空港
中国聯合航空 ボーイング737-800型機 「機体記号:B-20A9」
中国聯合航空 ボーイング737-800型機 「機体記号:B-208U」
2022年12月に登場した特別塗装機「City of Ordos (鄂尔多斯)」が、同日の大阪(関西)〜北京(大興)線で日本へ初めて飛来しました。内モンゴル自治区オルドスをPRするもので、同地域を象徴する動物などを描いています。また13日には、パンダを描いた成都をPRする特別塗装機「City of Chengdu (成都)」も飛来しています。
5月10日・福岡空港
ハワイアン航空 エアバスA330-200型機 「機体記号:N381HA」
ディズニー映画劇場公開にあわせて、昨年10月に登場した特別塗装機「モアナと伝説の海2」。最近、同塗装に小変化があり話題になっています。機体左側(ポートサイド)から劇中に登場するキャラクターのカカモラ、機体右側(スターボードサイド)からはカカモラに加えて後部にあったマウイのキャラクターデザインが消滅。また、両側機体前部の“WELCOME, VOYAGERS”とエンジンカウル“MOANA 2”の文字も消されています。同社では入れ替わるように、映画「リロ&スティッチ」の劇場公開を記念したA330-200の特別塗装機「N378HA」を登場させています。
5月11日・成田空港
ターキッシュ・エアラインズ ボーイング777F型機 「機体記号:TC-LJO」
ターキッシュ・エアラインズの貨物専用機が成田にやってきました。同機の日本飛来は初めてとみられます。同社777Fは、今年2月に関西国際空港へ「TC-LJL」が飛来しています。
5月11日・成田空港
大韓航空 ボーイング737-900ER型機 「機体記号:HL8248」
同社新塗装で、4月29日に運航を開始したナローボディ機では初めてとなる737-900ERが、日本に初めて飛来しました。前日夜にソウル(仁川)から飛来、夜間駐機後に翌日再びソウル(仁川)に向けて出発しています。
5月11日・羽田空港
チリ空軍 ボーイング767-300ER型機 「機体記号:985」
チリ空軍の要人輸送機が羽田にやってきました。同時期にチリの大統領が、石破総理大臣との首脳会談および大阪・関西万博視察のために来日しており、これに関連したものとみられます。同日中に機体は関西国際空港へ移動しています。同空軍機および同機は、2019年6月に関西国際空港および広島空港、羽田空港へは2018年2月以来の飛来でした。
5月12日・北九州空港
日本貨物航空 ボーイング747-8F型機 「機体記号:JA18KZ」
カナダ・エドモントンから、NCAの貨物チャーター便が北九州空港にやってきました。同日昼過ぎに、機体は成田空港へフェリーされています。
5月12日・成田空港
デルタ航空 エアバスA330-900neo型機 「機体記号:N434DX」
34機目となるA330-900neoの新造機が、製造されたフランス・トゥールーズから成田空港までデリバリーされました。この取り組みは2020年ごろから行われており、就航前の改修作業を成田にある同社施設内で行なった後、営業便としての運航が開始されます。同社の日本路線は全て羽田空港発着、また今月22日からは全便がA350-900による運航へ変更に。今後、A330が日本へやってくる機会は貴重となりそうです。
【関連記事:デルタの新造機が成田に!?格納庫で行われている作業とは】
5月12日、14日・関西国際空港
エミレーツ航空 エアバスA380-800型機 「機体記号:A6-EOD」
アメリカのプロバスケットボールリーグ「NBA」の、2024〜25年のNBAシーズン開幕を記念した特別塗装機が、初めて日本に飛来しました。12日に続いて14日も飛来。ドバイ〜大阪(関西)線に投入されています。同機は2023年7月まで、特別塗装機「Journey to the Future」として運航されていた機体でした。
5月12日・羽田空港
ハワイアン航空 エアバスA330-200型機 「機体記号:N378HA」
先週から運航を開始した特別塗装機「リロ&スティッチ」。羽田〜ホノルル線への投入で、日本に初めて飛来しました。機体中央部にデザインされている、プアラニの横顔を真似するスティッチの姿が特徴的なスペマです。
5月14日・青森空港
日本航空(JAL) ボーイング787-9型機 「機体記号:JA877J」
国際線仕様の787-9が青森空港にやってきました。羽田線の機種変更ではなくチャーター便での飛来で、羽田空港から到着後に青森空港から那覇空港まで直行。その後、那覇空港からアフリカ・ジブチへ向かいました。ジブチでは、海上自衛隊と陸上自衛隊の統合部隊が民間船舶への海賊対処行動として、部隊を派遣し海域の警戒監視を実施しており、これに関連したチャーター便とみられます。同様のチャーター便として、2023年9月にはターキッシュ・エアラインズのボーイング787-9型機「TC-LLT」が、昨年7月にはエアバスA330-200型機「TC-JNC」が青森に飛来しています。
5月15日・関西国際空港
日本貨物航空(NCA) ボーイング747-8F型機 「機体記号:JA12KZ」
関空では珍しい、NCAの貨物機が飛来しました。オランダ・アムステルダムから到着し、その後に成田空港へ飛行しています。飛来したのは、NCAの40周年を記念したデカールを貼り付けた機体でした。
5月15日・鹿児島空港
日本航空(JAL) ボーイング767-300ER型機 「機体記号:JA614J」
ジェイエア エンブラエルERJ-170型機 「機体記号:JA214J」
桜島噴火による火山灰の影響を受け、同日午後以降の鹿児島空港を発着する日本航空(JAL)やスカイマークの一部便が欠航しました。また、同空港に駐機する機材のエンジン部分にカバーをかけるなど、火山灰への対策が行われています。
以上、注目の飛来機をピックアップして紹介しました。来週は、どんな特別塗装機やレアな機体が飛来するのか楽しみですね。近くの空港へ、飛行機を眺めに出かけませんか?