今週は、横田基地へ立ち寄ったアメリカ空軍F-15Eストライクイーグル戦闘機の飛来などが話題になりました。他にも、日本初飛来となったITAのA330-900や、オーストリア航空の特別塗装機、関空へ展開したブルーインパルスなど、直近2025年4月4日〜10日の間に、日本の空港へ飛来し注目を集めた機体をピックアップして紹介します。
4月4日・新潟空港
トキエア ATR 42-600型機 「機体記号:JA03QQ」
同社3機目、初の短胴型ATR42-600が新潟空港に到着しました。同機は昨年12月7日にフランスから那覇空港に到着しており、その後同空港内で整備作業などが続けられていました。ようやく整備も終わり、本拠地である新潟にやってきました。初号機と2号機(ATR 72-600)の72席仕様に対し、46席仕様となっています。
4月5日・成田空港
オーストリア航空 ボーイング777-200ER型機 「機体記号:OE-LPF」
夏ダイヤから運航を再開したオーストリア航空。就航3便目で特別塗装機「ヨハン・シュトラウス2世」が飛来しました。塗装バリエーションが多い同社の772、夏ダイヤ中のコンプリートに期待がかかります。
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4月5日・霞目駐屯地
陸上自衛隊 UH-1J多用途ヘリコプター 「機体記号:41832」
陸上自衛隊 OH-1観測ヘリコプター 「機体記号:32636」
陸上自衛隊 V-22オスプレイ 「機体記号:91715」
陸上自衛隊・霞目(かすみのめ)駐屯地(宮城県仙台市)にて、「霞目駐屯地 創立68周年記念行事」が開催されました。同基地拠点の第6師団・第9師団を支援する東北方面航空隊(ヘリコプター隊)を中心に、展示飛行などが行われました。また、木更津からV-22オスプレイが初めて仙台に飛来し、地上展示も実施されています。
4月5日・成田空港
ウエストスター・アヴィエーション ボーイング767-200ER型機 「機体記号:2-TSSA」
渋い塗装が特徴の機齢37年の767が、成田空港にやってきました。昨年6月、12月〜今年1月にも、成田空港と新千歳空港へ飛来しています。昨年から不定期ながらたびたび日本へ姿を見せており、今後の飛来にも期待がかかります。
4月6日・横田基地
アメリカ空軍 F-15Eストライクイーグル戦闘機 「機体記号:1670」
タイ王国空軍 C-130輸送機 「機体記号:60112」
アメリカのシーモア・ジョンソン空軍基地(SJ)所属のF-15E戦闘機“ストライクイーグル”が、4日に横田基地へ飛来し6日に出発していきました。また、“ストライクイーグル”が出発した6日には、タイ王国空軍のC-130輸送機ハーキュリーズも飛来しています。
4月6日・羽田空港
プレジデンシャル・フライト ボーイング777-200ER型機 「機体記号:A6-ALN」
アラブ首長国連邦の政府専用機が羽田空港にやってきました。以前は政府専用機カラーでしたが、2024年4月からエミレーツ航空塗装(新塗装)でVIP輸送を担当。9日にB滑走路(RWY 22)から離陸し、日本を離れています。
4月6日・成田空港
フェデックス・エクスプレス エアバスA300-600R(貨物)型機 「機体記号:N677FE」
FedExのA300貨物機がやってきました。飛来実績は多い機体ですが、退役が進むMD-11F貨物機と共に、貴重な存在です。話は逸れますが、同日をもって成田空港第1ターミナルの展望デッキが工事のため、閉鎖されました。1年ほどリニューアル工事を行い、2026年春に芝生エリアやウッドデッキを設置した新しい施設に生まれ変わります。同デッキは滑走路脇に生える桜と飛行機を綺麗に撮影できるポイントで、来年は桜の時期に再びオープンすることが期待されます。
4月7日・羽田空港
航空自衛隊 ボーイング777-300ER型機 「機体記号:80-1112」
天皇皇后両陛下が、東京から約1,200km離れた硫黄島(いおうとう)を行幸啓されたのにあわせ、政府専用機が運航されました。硫黄島には海上自衛隊の硫黄島航空基地(硫黄島飛行場)があり、普段は輸送ヘリコプターや航空自衛隊の輸送機のみが発着。2,650mの滑走路を有していますが、777ほどの大型機が発着するのは極めて異例です。3月の日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式では、アメリカ空軍のC-17輸送機も飛来しています。
4月7日・中部国際空港
ITAエアウェイズ エアバスA330-900neo型機 「機体記号:EI-TYB」
大韓航空 エアバスA380-800型機 「機体記号:HL7627」
真っ青な初顔が、イタリア・ローマからセントレアにやってきました。同社の羽田〜ローマ線はエアバスA350-900型機を投入しており、A330-900は日本初飛来になりました。同じ日、大韓航空のA380もソウル(仁川)から飛来しています。先週は鈴鹿サーキット(三重県)にてF1日本グランプリが開催され、次いでバーレーングランプリが行われることからこれに関連した飛来とみられます。両機とも、セントレアからバーレーンへ向けて出発しています。
4月7日・中部国際空港
全日本空輸(ANA) ボーイング787-8型機 「機体記号:JA874A」
18日までセントレアにて、ANAの787によるパイロット訓練が行われています。初日の7日には、特別塗装機「ANA Green Jet」が飛来し離着陸を繰り返す訓練を実施しています。
4月7日〜10日・関西国際空港
航空自衛隊 C-130輸送機 「機体記号:75-1077」
航空自衛隊 T-4練習機 「機体記号:36-5694 & 06-5790他」
関空には違和感たっぷりの、迷彩柄プロペラ機がやってきました。ブルーインパルスが同空港を拠点に展示飛行を行うため、その支援機として器材等を輸送するために飛来したものとみられます。一方、大阪・関西万博の開幕にあわせて展示飛行を行うブルーインパルスは、9日に関空へ到着。10日にテスト飛行を行っています。
4月7日・関西国際空港
カタール航空 エアバスA350-1000型機 「機体記号:A7-ANR」
通常、A350-900で運航されている大阪(関西)〜ドーハ線に、より大型(長胴)のA350-1000が投入されました。同型機での運航は、昨年の10月以来です。
4月7日・中部国際空港
フィンエアー エアバスA350-900型機 「機体記号:OH-LWB」
夏ダイヤで運航を再開した、名古屋(中部)〜ヘルシンキ線。再開4便目の同日、ワンワールド特別塗装機が投入されました。同機は羽田・成田・関空への飛来実績は多いですが、セントレアへは2019年以来とみられます。
4月7日、8日・中部国際空港
カーゴルクス ボーイング747-400ER/F型機 「機体記号:LX-ECV (GEエンジン)」
カーゴルクス ボーイング747-400F型機 「機体記号:LX-TCV (ロールスロイスエンジン)」
セントレアでは珍しい、カーゴルクスのジャンボ機が4機(ほか「LX-KCL (GEエンジン)」「LX-RCV (ロールスロイスエンジン)」)やってきました。全機がバンコク経由でバーレーンへ向かっていることから、F1日本グランプリに関連した飛来とみられます。同社の747Fは導入経緯により搭載されているエンジンタイプが異なっており、保有する15機中、同社が導入した7機とキャセイパシフィック航空から移籍した2機の計9機がロールスロイスエンジン、残り他社から導入した6機がGEエンジン搭載になっています。今回はこの2種類がそれぞれ飛来。エンジンやカウルの形状が外見上も異なることから、航空ファンの注目を集めました。
4月7日・羽田空港
ガルーダ・インドネシア航空 エアバスA330-300型機 「機体記号:PK-GPY」
羽田空港へ初めて、特別塗装機「ピカチュウジェット GA2」がやってきました。3日の成田空港への初飛来以来、羽田〜ジャカルタ線、成田〜デンパサール線など日本路線に多く投入されています。
4月9日・中部国際空港
サウディア ボーイング777F型機 「機体記号:HZ-AK71」
サウジアラビア・リヤドから、サウディアの貨物専用機がやってきました。翌10日に、サウジアラビア・ジェッダに向けて出発しています。同機は昨年5月に、関西国際空港と成田空港にも飛来しています。
以上、注目の飛来機をピックアップして紹介しました。来週は、どんな特別塗装機やレアな機体が飛来するのか楽しみですね。近くの空港へ、飛行機を眺めに出かけませんか?