MRJが初フライト中 「JA21MJ」の機体ができるまで

MRJが初フライト中 「JA21MJ」の機体ができるまで

ニュース画像 1枚目:エンジン搭載が完了したMRJ90、「JA21MJ」
© 三菱航空機
エンジン搭載が完了したMRJ90、「JA21MJ」

三菱航空機、三菱重工が開発を進めているMRJ90、機体記号(レジ)「JA21MJ」が2015年11月11日(水)、県営名古屋空港を離陸、初フライトしています。離陸後は太平洋の遠州灘付近の訓練空域を飛行しています。MRJは三菱航空機が「世界のリージョナル市場の半分を取りたい」という意欲的な航空機で、日本企業が開発した航空機としてYS-11以来の飛行です。

経済産業省が主導した研究から、2007年のMRJプログラムの発表、2008年4月には三菱航空機が設立されました。たびたび初飛行の予定時期を遅らせ、「遅延」と話題になるものの、2014年10月18日(土)のロールアウト式典で航空会社からは「美しい機体」とその仕事ぶりには賞賛の声も寄せられています。

初飛行する「JA21MJ」は、2013年10月からその最終組立が行なわれていました。県営名古屋空港に隣接する三菱重工業の名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場で行なわれたもので、愛知県海部郡の飛島工場で組み立てた機体構造部位のうち、中部胴体を小牧南工場に移送し、胴体、主翼など機体構造部位を結合し、電気配線、油圧配管などの取り付け、必要な装備品の装着を進めていきました。

主翼は2014年4月8日、三菱重工業飛島工場から小牧南工場へ輸送されました。同年6月5日にはPW1200Gエンジンを受領し、小牧南工場で開梱後、搭載作業が行なわれました。ロールアウトは同年10月18日で、フライトする様子への機体も高まっていました。

地上試験では、2015年1月に初のエンジン始動を実施しました。エンジンの稼動により動力系統、油圧、燃料、空調、電気系統など各種システムの確認を行い、同年6月に低速の走行試験を実施しました。11月6日には時速220キロの高速走行試験を行い、11月11日の初飛行につながっています。

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