本邦最後の747-400政府専用機、新たな777-300ERに交代

本邦最後の747-400政府専用機、新たな777-300ERに交代

ニュース画像 1枚目:747-400政府専用機
© 航空自衛隊
747-400政府専用機

航空自衛隊千歳基地で2019年3月24日(日)、新たな777政府専用機と現行の747-400政府専用機の機種交代式典が開催されました。格納庫で開かれた式典には、鈴木防衛大臣政務官をはじめ関係者が出席しました。式典では、専用機を示す円盤状のエンブレムが鈴木防衛政務官を介して機長同士で引き継ぎされました。

現行の747-400は1991年に受領し、受領時は総理府が民間機の機体記号(レジ)「JA8091」「JA8092」として登録後に航空自衛隊に移管、運用も空自となり識別記号「20-1101」「20-1102」として運用されました。政府要人による使用は1993年2月に当時の副総理兼外務大臣を務めた渡辺美智雄氏のアメリカ訪問で使用されており、首相による利用は同年4月の宮沢喜一氏でした。天皇陛下による使用は、同年9月のヨーロッパ訪問で今上天皇と美智子皇后が搭乗しています。

要人による使用で747-400は100カ国を訪問、寄航地は269地点を記録、任務飛行は349回で、総飛行距離はおよそ1,460万キロと地球365周分に相当します。

展示用として貴賓室と調度品一式を無償貸付するとされた1機分については、浜松基地に隣接する空自の広報館「エアーパーク」で2019年度中に展示される計画です。本邦最後の747-400となる2機とも売却される予定ですが、公告された「747の整備搬出入に係る地上支援等役務」で新千歳と羽田の2箇所で4月下旬から6月下旬のいずれかの時期に機体を見る機会もありそうです。

新たな政府専用機は777-300ERで、機体整備などは全日空(ANA)が受託しており、すでに国外運航訓練などを実施しており、4月の首相外遊による任務が予定されています。

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