ボーイング、787の月産機数を半減 新型コロナと737MAXで打撃

ボーイング、787の月産機数を半減 新型コロナと737MAXで打撃

ニュース画像 1枚目:ボーイング 737-8-MAX
© Boeing
ボーイング 737-8-MAX

ボーイングは2020年4月29日(水)、1月から3月までの第1四半期決算において、新型コロナウイルス(COVID-19)と737MAXの運航停止により大きな打撃を受け、純損益6億4,100万ドルの赤字を計上したと発表しました。新型肺炎パンデミックからの旅行需要の回復には時間がかかると見られ、中型、大型旅客機の787と777の月間の製造機数を引き下げます。

中型機の787は2020年に月産14機から10機へ、また2022年には月産7機にまで半減する計画です。大型機の777は現在の月産4.5機から、2021年に月産3機に縮小します。なお、767と747の製造ペースには変更ありません。

また、運航停止中で小型の737MAXの生産は2020年中に再開し、2021年には月産31機を生産し、需要に合わせて拡大していく方針です。

月産の製造機数の引き下げは、COVID-19の影響を受けた航空会社が、新機材の受領を遅らせ、納入スケジュールの後倒しなどの動きがあることを考慮したものです。ボーイングは、パンデミック前の航空需要に回復するまで数年が必要との予測に基づき、民間機の月産機数の見直しに加え、従業員の人員削減にも着手せざるを得ないとの考えを示しています。自発的な退職に加え、解雇も組み合わせ、737MAXの運航停止でも削減しなかった従業員数をおよそ10%削減する計画です。

この記事に関連するニュース
メニューを開く