アメリカ海軍は2020年11月30日(月)、強襲揚陸艦「ボノム・リシャール(LHD-6)」の退役を決定しました。ボノム・リシャールはサンディエゴで定期メンテナンスとアップグレード作業中の7月、火災が発生していました。
発表によると、火災で損傷した部分を含めボノム・リシャールを復元する場合、修復費用は総額30億ドル超、完成までに5年から7年がかかると結論付けられています。この復元と同時に、代替目的のため新たな造船の場合、費用は10億ドル超の可能性があるとされています。こうした観点から、復元には費用対効果が無いと判断されました。
ただし、アメリカ海軍はボノム・リシャールに搭載されている各種システムや部品を取り外し、他の艦船で使用するための部品取りを実施します。
アメリカ海軍はこの火災を受け、その予防の勧告を発出し、防火、損害管理、消火訓練を改善する是正措置を講じています。
ボノム・リシャールは2018年1月、「ワスプ(LHD-1)」と交代し、第7艦隊から離れ、サンディエゴで定期メンテナンスとアップグレード作業中でした。第7艦隊から離れる直前は、長崎・佐世保港を母港として前方展開していました。