A-10サンダーボルトIIとウルフハウンド、幹線道路に着陸

A-10サンダーボルトIIとウルフハウンド、幹線道路に着陸

ニュース画像 1枚目:一般道M-32に着陸したA-10サンダーボルトII
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一般道M-32に着陸したA-10サンダーボルトII

アメリカ空軍は2021年8月5日(木)、空軍州兵のA-10サンダーボルトII4機、空軍特殊作戦コマンドのC-146Aウルフハウンド2機、計6機がミシガン州の幹線道路M-32に着陸しました。アメリカ空軍がアメリカ国内の民間道路に近代的な航空機を意図的に着陸させたのは、歴史上初めてのことでした。戦闘機などを民間の道路を利用して離着陸させる定期的な訓練は、北欧諸国、シンガポールなどでも見られることですが、空軍州兵の能力向上につなげる訓練でした。

一般道への着陸訓練にあたり、計画は1年前から準備が始まりました。戦闘機や輸送機の離着陸は、地元の公益企業や地方自治体の緊急事態管理機関、ミシガン州運輸省、さらに周辺住民まで、地元コミュニティの協力が不可欠でした。さらに、訓練でも企業や住民などは重要な役割を果たしました。

ニュース画像 1枚目:アメリカ国内で一般道に着陸させた近代的な戦闘機は初めて
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アメリカ国内で一般道に着陸させた近代的な戦闘機は初めて

一般道への離着陸は、滑走路のように着陸帯などが改良されていない場所を使うため、さまざまな離着陸帯に着陸できるA-10の機能確認にも繋がりました。また、アメリカ空軍は戦闘能力を迅速に展開する能力を確認しています。この訓練は、演習「ノーザンストライク21-2」の一環で、ミシガン州北部を中心に訓練が実施されています。

アメリカ空軍のA-10サンダーボルトIIは、エストニアで代替滑走路での離着陸訓練を実施しており、アメリカ以外では舗装、簡易舗装の飛行場でも離着陸可能なタイヤの装着、短距離離着陸性能に優れ、様々な場所へ離着陸できる能力を活用した訓練を実施しています。

A-10サンダーボルトIIは、ミシガン空軍州兵の第127航空団(127WG)から2機、デビスモンサン空軍基地の第355航空団(355WG)から2機が参加。C-146Aウルフハウンドは空軍特殊作戦コマンド所属機でした。ウルフハウンドは民間機ではドルニエ328で、製造時から簡易舗装の飛行場や非舗装滑走路での離着陸に対応しており、着陸装置には砂利ガードの装備などの機能が備えられています。

ニュース画像 2枚目:C-146Aウルフハウンドの着陸を支援する隊員たち
© U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Ridge Shan
C-146Aウルフハウンドの着陸を支援する隊員たち
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