空自スクランブル回数、2016年度は9カ月で前年1年分を超 過去5年で最多

空自スクランブル回数、2016年度は9カ月で前年1年分を超 過去5年で最多

ニュース画像 1枚目:公表事例で最も確認回数が多かったH-6爆撃機
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公表事例で最も確認回数が多かったH-6爆撃機

防衛省統合幕僚監部は2017年1月20日(金)、2016年度の第3四半期までの緊急発進実施状況について公表しました。これによると、2016年4月1日から12月31日までの緊急発進回数は883回で、2015年度同時期と比べて316回の大幅な増加でした。また、2016年度は第3四半期までの回数で、すでに2015年度1年間の873回を上回っており、過去5年で最多となっています。

緊急発進対象機の国別で最も多かったのは中国で644回、次いでロシアが231回、台湾が6回、その他の緊急発進が2回でした。2013年度に9回の緊急発進があった北朝鮮機に対しては2014、2015年度に引き続き緊急発進はありませんでした。中国、ロシア、台湾はとも前年度から増加傾向にあり、このうち中国と台湾については過去5年で最多となっています。

航空自衛隊の方面別では、沖縄・南西諸島を所管する南西航空混成団が最も多い608回、北海道・北東北を所管する北部航空方面隊が次いで208回、九州・中国・四国地方を所管する西部航空方面隊が47回、近畿・中部・関東地方などを所管する中部航空方面隊が20回でした。南西航空混成団と北部航空方面隊は前年度から増加、西部、中部航空方面隊は減少しています。

なお、2016年度の第3四半期までの緊急発進のうち、詳細が公表された27事例で報告された対象機の中で、最も確認回数が多かったのは、中国空軍のH-6爆撃機で12回、次いでY-8が7回でした。戦闘機ではロシア空軍のSu-24や中国空軍のSu-30が、このほか、Tu-95 、Tu-142、Tu-154、Y-9、Z-9、ka-27、IL-38などが確認されています。

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