JAL三沢線とSKY下地島線、羽田発着枠の獲得巡り真っ向勝負

JAL三沢線とSKY下地島線、羽田発着枠の獲得巡り真っ向勝負

ニュース画像 1枚目:スカイマーク 737-800
© FlyTeam ニュース
スカイマーク 737-800

羽田発着枠政策コンテストで配分される5枠のうち、決着が先送りされた5位の羽田/三沢線、6位の羽田/下地島線の2路線は、それぞれ暫定的に割り当てられる発着枠を活用し、2020年10月25日(日)から運航を開始します。羽田/三沢線は日本航空(JAL)が1日3往復から4往復に増便、羽田/下地島線はスカイマークが1日1往復で新規開設します。両者は2年後の再評価を巡り、実際の運航を通じて真っ向勝負の形となりますが、評価で想定外の新型コロナウイルス禍が集客には大きな足かせとなり、両者とも厳しい戦いになりそうです。

政策コンテストでは、目標設定や運航のための取り組みなど各項目を加点式で評価し、羽田/三沢線は997点、羽田/下地島線は994点と3点の差でした。4位の羽田/大館能代線は1033点で、5位との差は36点ありました。

この僅差を受け、実際の運航後に発着枠の配分を再び検討する機会を設けることとなりました。2020年冬スケジュールを準備期間、2021年3月末から2022年3月末の1年間をトライアル運航期間として再評価の期間、さらに2022年夏スケジュールを暫定期間と定めています。JALとスカイマークは、準備期間から発着枠を使用し、正式に残る羽田1枠の配分を巡り、需要開拓に取り組みます。

JALは羽田/三沢線の増便により、主に西日本から北海道・北東北の周遊観光へつなげます。さらに国内・海外の観光交流の拡大、青森県内の宿泊者数や観光消費額の拡大などで、地域活性化に貢献します。

増便はジェイエアのクラスJ15席、普通席80席、計95席のE190を使用します。羽田発JL155便は11時、三沢着12時20分で、折り返しの三沢発JL154便は12時50分、羽田着14時15分です。1日4往復便となり、JALとジェイエアによる供給座席数は1日あたり片道ベースで現在の404席から499席となります。

一方、スカイマークは宮古島市、沖縄県、下地島エアポートマネジメントと共同でスポーツ合宿やキャンプ、国内外の教育機関の誘致、観光関連産業人材の育成などに取り組みます。

スケジュールは羽田発SKY613便が11時5分、下地島着14時35分で、復路の下地島発SKY618便は18時45分、羽田着21時25分です。1日1往復便で、機材は177席の737-800を使用します。

三沢線は県との協力体制や三沢空港の知名度向上、冬の時期を含む観光客の誘致と競合する新幹線との関係など、下地島線はジェットスター・ジャパンの成田/下地島線とあわせ観光客数の純増につなげ、オーバーツーリズムへの関心が高まる中で自然環境への影響を抑えつつ発展が可能かなど、政策コンテストで議論された点も再評価されるとみられます。

期日: 2020/10/25 〜 2022/10/22
この記事に関連するニュース
メニューを開く