明けましておめでとうございます。2022年も航空・空港に携わる全ての人たち、お読みいただく皆さまにとって実りある1年となるようお祈りいたします。2年続けてコロナに明け暮れ、回復が力強くなることを願うばかりです。
2021年はワクチン接種が進み、年末には飲み薬も登場し、ウイルス対策の幅が広がりつつあります。2022年こそは飛行機に搭乗したり、撮影を心置きなく楽しめるようになることを願っています。新たな1年の年初にあたり、さまざまな航空・空港関連の明るい話題を引き続き皆さまに紹介し、ご愛読・ご利用いただければと思います。
2022年に予想される動きを見ると、国内の航空会社では、特にリージョナル航空会社が注目です。2022年には、トキエアが新潟を拠点に運航開始。新潟を拠点に東京、札幌、仙台、大阪などへの就航だけでなく、新潟/佐渡線の復活も目指している航空会社です。オリエンタルエアブリッジも2022年度には新たな機導入を決定しています。日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の2社をはじめ、2大航空会社のリージョナル路線を運航する会社が協力し、新たな1歩を踏み出し始めた地方を結ぶ航空ネットワークの進化が注目されます。
大分空港を拠点にヴァージン・オービットは、2022年末にも航空機を利用した人工衛星打上げ事業を展開します。大分空港を拠点に、ボーイング747-400型に人工衛星を搭載し、高度10キロメートルほどの地点からロケットを切り離し、打ち上げる事業です。747が注目されるだけでなく、宇宙が身近に感じられることとして、将来に記録・記憶が残る出来事になると予想されます。
世界の航空機開発では、民間旅客機「A321XLR」の初飛行が予定されています。A321neoを改良し、燃料を多く搭載できるように改良された機体は、ボーイング757型を置き換える需要を獲得しています。初飛行実現でエアバスが追加需要を獲得するのか、またはボーイングが新たな機種開発を明らかにするのか、注目されます。
軍用機では、アメリカ空軍向けの新たな爆撃機B-21レイダーが初飛行を予定しています。この機種はB-52Hストラトフォートレス、ロックウェルB-1Bランサー、ノースロップB-2Aスピリットなどを更新する機材です。開発段階でこれまでの爆撃機開発より情報が公開されているものの、初飛行後にさまざまな情報から、その役割や機能などがより詳細に判明してくるでしょう。
2021年は日本各地を巡り、空に「ニコちゃん」マークを描く「大空を見上げよう」 プロジェクトを展開した室屋選手が「The Air Race World Championship(エアレース世界選手権)」に参戦します。世界的にも1、2位を争う技量を持つ室屋選手のトップレベルの戦いが3年ぶりに見ることができ、コロナを吹き飛ばすような元気がもらえることでしょう。
さらにコロナで延期されていた映画「トップガン」がいよいよ5月公開です。前作から約36年ぶりの新作とあり、2年延びた公開時期も、新作に登場した機体が部隊配属されるなど、話題も事欠きませんでした。すでにティーザー動画などで多くの映像が紹介されており、気分を高めさせてくれそうな内容で、あと少し、期待しながら待ちたいですね。
上記で紹介した以外にも、コロナ禍で駐機されていたA380が続々と復活する予定であったり、アリタリア航空から引き継いだITAの日本就航、日本への乗り入れも視野に入れるアラスカ拠点の航空会社の運航開始、香港国際空港の第3滑走路の供用開始、西日本での航空路管制の空域上下分離スタートなどがあります。
1月下旬には、ANA特別塗装機「鬼滅の刃じぇっと -壱-」が登場する予定で、大人から子どもまで楽しめるものも予定されています。FlyTeamでは引き続き、こうしたニュース、イベント情報の配信を通じ、皆さまの航空ライフがより充実するよう努めてまいります。
2022年、2022年度中の主な動き
■名作映画の続編公開!
・5月公開「トップガン」のスーパーホーネット、ブルーエンジェルスで活躍中
■国内でのリージョナル航空会社の動き
・2022年就航目指すトキエア、「QQ」で2匹のトキをイメージ!?
・オリエンタルエアブリッジ、離島路線の後継機種にATR導入 2022年度受領
■国内での注目の動き
・ANAHDとヴァージン・オービット、国内での人工衛星打上げに一歩前進
■初飛行の予定
・A321XLR初号機、姿あらわす 主翼・尾翼など結合
・アメリカ空軍の新たな爆撃機B-21レイダー、実は5機を製造していた!!
■世界最大の旅客機A380の動き
・A380の1割を保管するテルエル空港、新たに格納庫建設へ
・カンタス航空、A380復帰時期 2022年4月にさらに前倒し
■エアレース世界選手権
・室屋選手、レクサスと新チーム発足へ レース機開発やオペレーションも