空自の緊急発進回数、7月19日に任務開始から3万回到達 ペース加速

空自の緊急発進回数、7月19日に任務開始から3万回到達 ペース加速

ニュース画像 1枚目:F-15とF-2
© 航空自衛隊
F-15とF-2

防衛省は、2021年7月19日(月)に緊急発進回数が累計3万回到達したと発表しました。緊急発進、いわゆるスクランブル発進は全国の航空自衛隊の基地に配備されている戦闘機が主に対応。1958年(昭和33年)に任務開始し、1983年に1万回、23年後の2006年に2万回に到達していました。2万回から3万回を記録する1万回分は、15年後の2021年に記録しており、スクランブル発進のペースは速まっています。

特に、2010年以降のスクランブル発進回数は、中国機への対応が多い傾向があり、かつてはロシア機への対応が多い傾向から、近年は動向が変化しつつあります。

ニュース画像 1枚目:年度別緊急発進の回数
© 防衛省
年度別緊急発進の回数

スクランブル発進は、対領空侵犯措置の1つで、日本の周辺を飛行する航空機を探知・識別し、領空侵犯のおそれのある航空機を発見した場合、戦闘機などをスクランブルさせ、対象機の状況を現場まで赴き、確認・監視しています。

探知・識別の警戒監視活動は、全国に点在する分屯基地に警戒管制用レーダー装置としてJ/FPS-2をはじめ、J/FPS-5、配備されているものでは最新のJ/FPS-7などのアクティブ・フェーズドアレイ・アンテナなどを使い、24時間体制で実施されています。監視活動は、空自が北空、中空、西空、南西空と大きく4つエリアに分けて実施し、それぞれの防空指令所が航跡を元に識別し、スクランブルを命じています。

疑いのある航空機については、スクランブルが命じられた際、北空は千歳・三沢、中空は百里・小松、西空は築城・新田原、南西空は那覇と、それぞれのエリア毎に空自の戦闘機が配備されている基地から、対領空侵犯措置任務に対応し、上空での防御を任務とする戦闘機、いわゆるインターセプターが発進して対応に当たっています。

この記事に関連するニュース
メニューを開く