2020年度の空自スクランブル発進、過去8年でもっとも少ない725回

2020年度の空自スクランブル発進、過去8年でもっとも少ない725回

ニュース画像 1枚目:航空自衛隊 F-2 イメージ
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航空自衛隊 F-2 イメージ

防衛省統合幕僚監部は2021年4月9日(金)、航空自衛隊による2020年度の緊急発進(スクランブル)回数は725回を数えたと発表しました。2016年度に1168回と過去最多を記録して以降、2017年度は904回、2018年度は999回、2019年度は947回と、900回を上回るスクランブルでしたが、2013年も下回り、8年ぶりに800回を下回るスクランブル回数でした。

航空方面隊別では、南西航空方面隊が404回ともっとも多く、次いで北部航空方面隊が206回で前年から8回増、西部方面航空隊が78回、中部航空方面隊が36回でした。南西空は2016年度に803回のスクランブル発進以降、2017年度に477回、2018年度596回、2019年度581回を記録し、中国軍の活発な活動に対応してきましたが、2020年度は過去5年でもっともスクランブル回数が抑制されました。

ニュース画像 1枚目:航空方面隊別緊急発進回数の過去5年間推移
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航空方面隊別緊急発進回数の過去5年間推移

推定を含むスクランブル発進の内訳は、対中国機に対して458回と最も多く、対ロシア機が258回です。中国機へのスクランブルはおよそ220回の減少、ロシア機へのスクランブルは前年から10回減とほぼ変わらずの状況です。

なお、2020年度は領空侵犯の事例として、2020年10月に北海道知床岬の領空でMi-8ヘリコプター1機の飛行が確認されています。空自撮影の画像によると機体記号(レジ)「RA-24139」で、緊急医療輸送サービス(EMS)を担うNational Air Ambulance Service(NCCA)の所属機とみられています。

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