今週は、大韓航空との統合でロゴマーク消去が加速している、アシアナ航空の機体などが話題になりました。他にも、塗装が変わった世界一周旅行のチャーター機や各地への初飛来、増殖する特別塗装機など、直近2024年12月13日〜19日の間に、日本の空港へ飛来し注目を集めた機体をピックアップして紹介します。
12月14日、19日・新千歳空港
日本貨物航空 ボーイング747-8F型機 「機体記号:JA15KZ」
ウエスタン・グローバル・エアラインズ ボーイング747-400BCF型機 「機体記号:N344KD」
オランダ・アムステルダムからの貨物チャーター便として、NCAの747-8が新千歳空港に飛来しました。新千歳空港近くに建設中の最先端半導体の開発および生産を行うRapidus社の施設へ、オランダ・ASML社製のEUV露光装置を搬入を行うもので、複数回に分けて輸送が行われました。ウエスタン・グローバル・エアラインズの747-400BCFも、アメリカ・アンカレッジから飛来しています。なお、「N344KD」は、2010年まで日本航空(JAL)で「JA8902」として活躍していた機体です。
12月14日・関西国際空港
アイスランド航空 ボーイング757-200型機 「機体記号:TF-FIC」
インドの富裕層向け旅行会社が企画する、世界一周旅行のチャーター機が関空に飛来しました。インド・ムンバイ発着で26日間のツアーで、アフリカ・サウジアラビア・ノルウェー・メキシコ・ペルー・チリ(イースター島)・タヒチ・バヌアツ・京都を巡るものでした。アイスランド航空の機体が使用され、機体右側(スターボードサイド)はオールホワイトですが、左側(ポートサイド)には旅行会社の塗装が施されています。同機は、今年10月に中部国際空港や富山空港に飛来した際は、別の旅行会社“Abercrombie & Kent”のカラーリングでした。
12月14日・羽田空港
エア・バルティック エアバスA220-300型機 「機体記号:YL-ABD」
12日に到着した同機は、13日に郡山市上空で折り返すデモフライトを2往復実施。同日、ベトナム・ハノイへ向け出発し帰路に就きました。欧州域内に使用される機体だけに、大変珍しい飛来機会でした。
12月14日、18日・羽田空港、新千歳空港
カタール・エグゼクティブ ガルフストリームG650ER型機 「機体記号:A7-CGC & A7-CGA」
VIP機輸送を担う、カタール・エグゼクティブがやってきました。カタール航空に準じた塗装で、「A7-CGC」は今年1月に、「A7-CGA」は8月に羽田へ飛来しています。
12月14日・関西国際空港
中国東方航空 エアバスA330-200型機 「機体記号:B-5937」
中国・ハルビンで開催される「2025年アジア冬季競技大会」をPRする特別塗装機が、11月16日から就航しました。19日に関空、今月8日と9日、18日には新千歳空港に飛来しています。機体左右でデザインが異なっています。
12月15日・成田空港
バティック・エア・マレーシア エアバスA330-300型機 「機体記号:9M-LFH」
同社の成田〜クアラルンプール間の使用機材が、15日より大型化されました。これまでは737での運航でしたが、A330が投入されています。同型機の日本飛来は初めてです。
12月15日〜19日・関西国際空港、新千歳空港、福岡空港、仙台空港
アシアナ航空 ボーイング777-200ER型機 「機体記号:HL8254」
アシアナ航空 エアバスA330-300型機 「機体記号:HL7740 & HL8282 & HL7747」
間違い探しレベルの小変化ながら、大韓航空との合併に伴うアシアナ航空ロゴマークの消去が進んでいます。機体前方、社名横の赤いアシアナマークが消されている機体が、早速関空と新千歳、成田、福岡、仙台で目撃されています。
12月16日・中部国際空港
春秋航空 エアバスA320-200型機 「機体記号:B-6862」
12月9日に就航した新しい特別塗装機。10日の新千歳空港、12日の関西国際空港に続いてセントレアにも初めて飛来しました。中国のアパレルブランド「Bosideng」をPRするものです。
12月16日・仙台空港
ハワイアン航空 エアバスA330-200型機 「機体記号:N389HA」
米軍チャーター便として、ハワイアン航空の機体が仙台に飛来しました。沖縄県の嘉手納基地へ向かい、機体はその後成田空港へ向かっています。
12月16日、17日・新千歳空港、仙台空港
マレーシア航空 エアバスA330-300型機 「機体記号:9M-MTC & 9M-MTI」
先週から引き続き、新千歳および仙台発着のマレーシア航空によるチャーター便が運航されています。新千歳は12月31日まで、仙台は1月1日まで不定期で運航が予定されています。
12月16日・新千歳空港
香港航空 エアバスA330-300型機 「機体記号:B-LHR」
中国・香港の新聞「Ta Kung Pao (大公報)」をPRする特別塗装機が新千歳に飛来しました。天津航空で今月まで活躍していた機体で、同グループの香港航空に移籍した15日以降、関西国際空港と新千歳空港に早速姿を見せています。
12月17日・静岡空港
香港エクスプレス エアバスA320-200neo型機 「機体記号:B-LCL」
静岡と香港を結ぶ、初めての定期便が就航しました。静岡〜香港線を火曜・木曜・土曜の週3便運航します。これにより富士山静岡空港発着の国際線は、ソウル(仁川)・杭州・上海(浦東)・台北(桃園)に次ぐ5路線目です。
12月17日・福岡空港
長竜航空 エアバスA320-200neo型機 「機体記号:B-30F2」
長竜航空が初めて福岡空港に就航しました。福岡〜西安線を火曜・木曜・土曜の週3便で運航します。同路線は2006年1月まで中国東方航空が青島経由で運航していましたが、直行便の就航は初めてです。
12月17日・鹿児島空港
大韓航空 ボーイング747-400ER/F型機 「機体記号:HL7602」
貨物チャーター便が、カナダ・ウィニペグからアメリカ・アンカレッジを経由して鹿児島空港まで運航されました。鹿児島への747貨物機の飛来実績は多いですが、珍しい大型機の飛来になりました。
12月18日・仙台空港
香港航空 エアバスA320-200型機 「機体記号:B-LPP」
香港航空による仙台〜香港線が、月曜・水曜・土曜の週3便で新規就航しました。同路線は、グレーターベイ航空が7日から週4便で就航済み。来年1月17日からは、香港エクスプレスが週4便で就航予定になっており、3社競合路線になります。
12月18日・嘉手納飛行場
オムニエアインターナショナル ボーイング767-300ER型機 「機体記号:N225NE」
アメリカのNFLチーム「ニューイングランド・ペイトリオッツ」向けに使用される、VIP仕様の機体がアメリカ空軍・嘉手納基地に飛来しました。アメリカ・ホノルルから到着し、米軍関連のチャーター便とみられます。
12月18日・関西国際空港
長竜航空 エアバスA320-200neo型機 「機体記号:B-1078」
新疆ウイグル自治区のアラルをPRする特別塗装機がやってきました。今年9月に就航以来、10月15日、23日にも関空へ飛来しています。
12月19日・静岡空港
漢翔航空工業 イスラエル・エアロスペース・インダストリーズIAI-1125A型機 「機体記号:B-20001」
台湾の漢翔航空工業が保有するビジネスジェットが、富士山静岡空港に飛来しました。飛来目的は不明ですが、大変珍しい機体でした。
12月19日・熊本空港
オーストラリア空軍 エアバスKC-30A(A330-200MRTT)型機 「機体記号:A39-002」
オーストラリア空軍の空中給油・輸送機が、阿蘇くまもと空港に飛来しました。今月3日には同型機「A39-005」も飛来しています。
12月19日・熊本空港
イースター航空 ボーイング737-800型機 「機体記号:HL8588」
熊本〜釜山線が新規就航しました。これまでソウル(仁川)線は、大韓航空・アシアナ航空・ティーウェイ航空が運航していましたが、釜山線は初めてです。年内は23日・25日・27日を除く毎日、1月からは毎日運航の予定です。
12月19日・大分空港
長安航空 ボーイング737-800型機 「機体記号:B-1482」
今月3日から長崎~西安間でチャーター便を運航している長安航空ですが、この日は大分〜西安間でもチャーター便が運航されました。23日には鹿児島空港発着でも運航が計画されています。
以上、注目の飛来機をピックアップして紹介しました。来週は、どんな特別塗装機やレアな機体が飛来するのか楽しみですね。近くの空港へ、飛行機を眺めに出かけませんか?