防衛省、F-35Aの揚収作業終える 隊員捜索は継続 近く飛行再開へ

防衛省、F-35Aの揚収作業終える 隊員捜索は継続 近く飛行再開へ

ニュース画像 1枚目:日本製造初号機のF-35A「79-8705」
© Thinh Nguyen / Lockheed Martin
日本製造初号機のF-35A「79-8705」

防衛省は2019年6月3日(月)、航空自衛隊三沢基地所属のF-35A戦闘機が墜落したことを受け、当該海域での揚収作業を終了しました。捜索作業は全てを打ち切るものではなく、最も部品が散在をしていた海域を特定し、そのエリアで事故原因の究明に繋がる材料は出てこないと判断されたものです。今後の捜索活動は、海域を広げ、行方不明の隊員の発見など、水中カメラを使った確認作業を継続します。

この事案は4月9日(火)19時27分ごろ、三沢市の北東およそ135キロの海上で、訓練中の「79-8705」がレーダーから消え、捜索・救助活動から、機体引き上げを目指した捜索活動が継続的に実施されていたものです。

機体の引き上げを目指し、当該海域での作業では水中ソナー、水中カメラを使い、F-35Aの部品などが散在することが確認された一帯で、事故原因の究明に向けた引き揚げの活動が実施されてきました。これまでにフライト・データ・レコーダーの一部に加え、エンジンの一部、主翼の一部を含むF-35Aの部品や破片を引き揚げています。

引き上げられたフライト・データ・レコーダーには、飛行データを記録するメモリーは確認されていません。一方、F-35Aは、一緒に飛行していた僚機と各種情報を共有できるデータリンク、マドルが搭載されており、これにより得られる情報、地上レーダーの航跡記録、パイロットとの交信記録などを収集しています。事故原因の究明は、現場からの揚収物に加え、これらの情報を基に分析を進めています。

事故原因は、捜索活動と同時にデータなどの分析を進めている状況で、特定にまでは至っていないとしています。飛行再開に向けては、飛行の安全確保が大前提となることから、原因の究明と特定、それを受けた対策を講じ、判断すると岩屋防衛相はコメントしており、時期についても「遠からず絞り込みができるのではないか」との見通しを示しています。

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